サルコペニア対策は大丈夫?

今日は加齢によって起こる「サルコペニア(加齢性筋萎縮症)」という問題について触れていきます。

サルコペニアは加齢に伴って筋肉が萎縮するという、老化現象の一種です。

 

体重を支える下肢の筋肉や、姿勢を支える腹筋群、背筋群といった日常生活に直結した筋肉ほど加齢による筋萎縮は激しく進行します。

ですから、いつまでも活動的で元気に過ごすためには、このサルコペニアをいかに防ぐかが極めて重要な問題となります。

 

加齢による筋萎縮は個々の筋細胞が萎縮するだけでなく、筋細胞(筋線維)数が減少することによって起こります。

例えば太もも前の大腿四頭筋の外側広筋では30歳代から徐々に筋細胞数が減り始め、50~60歳あたりから急激に減っていき、80歳までに20歳代の時点に比べておよそ60%にまで減少することがわかっています。

 

<死んだ筋肉は戻らない>

細胞は「入れ替わるもの」と思われている方が多いと思いますが、すべての細胞がそうなのではありません。

筋細胞は基本的に入れ替わることのない「生まれながら」の細胞です。

(神経細胞などもそうで、その集合体である脳細胞は成人以降は減る一方)。

サテライト細胞という筋細胞を新しく生み出す細胞(幹細胞といいます)が存在しますが、基本的には皮膚の上皮細胞のように新しい細胞と常に入れ替わるような組織ではありません。
サルコペニアによる筋細胞数の減少は細胞が「死んで」いくことで起こるわけです。

そしてもちろん死んだ細胞は生き返ることはありません。

ですから、サルコペニアが急速に進む50~60歳代までにできれば手を打っておきたいということになるでしょう。

老化は避けることはできませんが、その進行を和らげることはできます。

サルコペニアの予防効果が最も高い方法が筋力トレーニングであると、現時点では考えられています。

 

しっかりトレーニングを行っていきましょう!!

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ピックアップ記事

  1. 2017-9-22

    リュックサックによる腰椎への圧縮軽減

    リュックサックはバッグとしての優れた役割もさることながら、腰椎への負荷軽減ギアとしても効果を発揮しま…
  2. 2017-9-5

    筋線維の形態的特徴について

    筋の形態は、張力発生能力、可動域、短縮速度に著しい影響を及ぼします。機能に影響を及ぼす形態的…
  3. 2017-8-11

    アフォーダンスとカノニカルニューロン

    随意的な動作は、中枢で生じた運動の意図が顕在化したものであり、「目的」はそれを達成するための筋道を決…
  4. 2017-7-19

    筋の拮抗的・共同的中和

    運動を円滑に遂行するために骨格筋はそれぞれ主動作筋、共同筋、拮抗筋と役割を持ちます。一般には…
  5. 2017-7-6

    鼠径部痛と内転筋損傷と恥骨炎

    鼠径部痛はスポーツ選手がよく訴える痛みの1つです。これらの痛みを訴える選手は、内転筋群の過緊…

FACEBOOKもチェック!

注目TOPIC

  1. 2015-4-1

    Coping(コーピング)

    コーピングとはもともとはストレス状況下でストレスの原因を除去したり、ストレス状況を低減するように対処…
  2. 2016-3-31

    共感覚(synesthesia)とは

    共感覚(synesthesia)とは、通常ある種の刺激で起こる感覚を、別の感覚刺激で起こす現象です。…
  3. 2016-2-29

    大腿直筋の生理学的作用

    大腿直筋は、大腿四頭筋の筋力のわずか1/5しかもちません。そのため、それ自体のみでは膝関節を…
  4. 2014-10-27

    体幹の安定性

    本日は『体幹部の安定性』について考えてみましょう。体幹部を安定させるためには、3つの要素が関…
  5. 2015-1-15

    相撲における『股割り』『腰割り』の重要性

    相撲での柔軟性というと、180度脚を広げて胸を地面につける「股割り」が真っ先に思い浮かぶ、それは、相…
ページ上部へ戻る