最近、ボクシングやアメフトなどのスポーツ以外のアスリートでもマウスピースを着けている人が多く見られるようになりました。

マウスピースを着けることによって口内の外傷予防であったり、脳への衝撃の軽減が期待できるのですが、パフォーマンスにはどのような影響をもたらすのかについてお話します。
かの有名なマイケルジョーダンは、ダンクシュートを打つとき舌を突き出していましたが、これは非常に良いことだと考えられています。

多くの人はここぞという場面で強く歯を食いしばろうとしますが、ジョーダンのように運動中に舌を突き出すと、必然的にあごが下がり、顔の筋肉を弛緩させられます。

これと同じような効果がマウスピースでも起こると考える研究者も多いようです。

マウスピースを着けることで、あごや顔の筋肉をリラックスさせることが出来るというのです。
古代ギリシャのアスリートやローマの戦士は、競技や闘いに挑むとき、革ひもを噛んでいたといいます。

このことから、あごの位置が身体の他の部分に影響を与えるという考え方は古くから存在していたということが分かります。

麻酔のなかった南北戦争時代、兵士たちは手術中の痛みに耐えるために弾丸を噛みしめたといいます。

最近では、スローモーション映像から見るに、短距離走者の多くが顔の筋肉をリラックスさせて走っているような印象を受けます。
しかし、それがどういうメカニズムでパフォーマンスの向上につながるのかは不確定でさまざまな理論で説明が試みられているのが現状です。

今現在では、マウスピースの効果についてはっきりとした結論を出すことは難しいですが、あごの位置と身体のパフォーマンスには関連性があることを示唆する証拠はたくさん見つかっています。

少なくとも、自分にしっかりフィットするマウスピースであればマイナスの影響を与えることはなさそうです。

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