トリガーポイントは頭部と首に様々な症状を引き起こします。なかには、これまでの常識を否定するような作用もあります。

例えば、歯痛や歯の知覚過敏、耳の痛み閉塞感、目の痛みや充血、副鼻腔の痛みや鼻水、首のこり、慢性の咳、咽頭痛などです。また、めまいや平衡感覚障害、視覚障害を生じたり、本を読もうとすると字が回転して見えたりすることもあります。

さらにトリガーポイントは、顎関節症に関連する多くの痛みを誘発し、また、顎がなったり、外れたり、大きく開けられなくなったり、歯の噛み合わせがおかしくなるなどの症状にもかかわっています。

たいていの頭痛は、緊張性頭痛、頚椎源性頭痛、群発頭痛、片頭痛などがあります。こういった診断名をつけられている場合でもその原因は、トリガーポイントであることが多いです。これらを引き起こす要因に胸鎖乳突筋のトリガーポイントがあります。

胸鎖乳筋は前頸部にあるため、存在を自覚することはほとんどないです。通常、痛みを感じるのは前頸部ではなく後頸部です。しかし胸鎖乳突筋のトリガーポイントは驚くほどの量の痛みを引き起こし、また、他の部位にも痛みを送ります。

胸鎖乳突筋のトリガーポイントの症状は、関連痛、平衡感覚障害、視覚障害、全身の症状の4つに分けられます。

『関連痛』

胸鎖乳突筋のトリガーポイントは、この筋自体に痛みを与えるものではないです。しかし押すと敏感に反応するので、浮腫やリンパ節の異常と間違われることもあります。

胸鎖乳突筋は2つに分岐していて、分岐によって関連痛のパターンは異なりまが、両方とも、頭蓋、顔面、顎、つまり上部へと関連痛を送っています。

胸骨頭のトリガーポイントは、眼球深部の痛み、目の上、耳の後ろ、頭頂部などの頭痛の原因ともなります。

鎖骨頭のトリガーポイントは、耳の深部痛、奥歯の痛みや前頭部痛を反対側の前頭部に引き起こすという変わった特徴もあります。

『平衡感覚障害』

鎖骨頭のトリガーポイントの他の独特な症状に、めまい、吐き気、まっすぐ立てない、転倒しやすい、突然気を失うなどがあります。たいていは、メニエール病と診断され治療や医学的な説明もないまま、一生にわたってこれらの症状と付き合うことになります。

『視覚障害』

胸骨頭のトリガーポイントは、視覚障害、かすみ目、複視の原因になります。鼻水に加え、目の充血、涙の分泌過剰などがおこることもあります。

『全身の症状』

胸鎖乳突筋のトリガーイントの4つ目の症状は、重量感覚、認識障害、前頭部の冷や汗、鼻、のどなどの粘膜分泌過剰などがあります。

胸鎖乳突筋のトリガーポイントによって誘発される様々な症状は非常に複雑だが、簡単な方法で自分で治療できます。

柔らかい組織全体を母指と他の指でつまみ、しっかりとほぐしていきます。この時2つの筋頭を正しく区別することがポイントです。これによって、頭痛をはじめ、めまい、その他多数の症状がすぐに軽減することも多いです。

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