骨の先天異常、姿勢によるストレス、職務上の悪習慣、反復性のストレス、運動不足などがあると、トリガーポイントは消失しにくくなります。

左右の脚の長さが違うこと、骨盤のアンバランス、短い上腕などは、ある筋群に持続的な緊張状態を強いるため、常に代償作用が働きます。左右の脚の長さは両足、臀部、背中、頸部にトリガーポイントを生じさせ、持続させます。

時として、身体の片側が、他方より小さいときがあります。このような場合、その側の骨盤が小さく、座っているときに骨が傾くことが多いです。そうなると脊柱が不自然にカーブし、腰方形筋をはじめとする背中の筋に過剰な負担がかかります。その影響は、首の斜角筋や胸鎖乳突筋にまで及びます。脚を組むときにどちらが上か決まっている人は、骨盤が対称でない可能性があります。分厚い財布をお尻のポケットに入れる癖も、同様に、骨盤をゆがめ、慢性の負担をかけます。

ソファ、椅子、車のバケットシートなど、姿勢に関するものに身体を適切に支える機能が欠如していると、筋を緊張させ、トリガーポイントの誘発および持続の原因となります。ただ、緊張状態に慣れてしまって気づかないこともままあります。

反復動作は、たとえそれほどの労力を必要としなくても筋に負担をかけます。力を要する反復動作のほうが、筋の疲労を感じやすい分、むしろ健康的といえます。一見、力の要らないような事務作業は、気づかないうちに大小の筋に影響を与えています。

筋は、動かさず休止した状態にしておくと、硬く弱くなっていきます。常に緊張し収縮状態になっている筋に気づくために有効な方法は、自分の座り方、立ち方、動き方の検証や、仕事中上腕や脚部が窮屈な状態になっていないか、長時間、頭部を同じ角度に傾けてないかチェックすることが大事です。

 

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