トレーニングと骨新生

人間の体には約200本の骨がありますが、成人の骨も約3~5ヶ月単位で新生され、1年間に全体の約30%が置換されます。

骨の量と構造を維持、調節する因子の中でも、運動や荷重等による局所への刺激が最も影響が大きく、これらの運動刺激により、骨は強くなります。

また、その刺激に対して力の作用する部位、方向に沿って強くなります。

下腿の骨を強くするためには、骨の長軸方向に作用する圧縮力が有効で、クローズドキネティックチェーンを用いた運動がいいとされています。

一般的には運動刺激によって骨は強くなりますが、女子長距離ランナーなどにみられる運動誘発性無月経の選手は、女性ホルモン低下等の影響で骨量は低下し、疲労骨折の原因になることがあります。

運動種目としては、クローズドキネティックチェーンを用いた運動で骨の長軸に圧縮力が加わるスクワット、デッドリフト、クリーンのトレーニングがいいとされています。

トレーニング経験の浅い方は体重を利用したスクワットやプッシュアップ等の軽い負荷から始めます。

ランニング等でも骨量は増えますが、これは有酸素効果というよりもランニングの着地刺激による効果と考えられます。

運動不足の高齢者の場合は早足の散歩や膝をついてのプッシュアップでも十分に効果があります。

骨増強運動は一人でも行えるものですが、整形外科的な骨格の疾患のあるかたは十分に注意し、医師との相談をした上で行いましょう。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ピックアップ記事

  1. 2017-9-22

    リュックサックによる腰椎への圧縮軽減

    リュックサックはバッグとしての優れた役割もさることながら、腰椎への負荷軽減ギアとしても効果を発揮しま…
  2. 2017-6-15

    腋窩陥凹はハンモックのように

    肩甲上腕関節の関節包靱帯は複雑なコラーゲン線維の交わりあった束から構成され、それぞれ上・中・下の3つ…
  3. 2017-5-16

    加齢に伴う身体能力の変化

    加齢に伴い運動機能は減退します。特に筋力と有酸素能力の低下はスポーツや運動活動への参加を困難…
  4. 2017-1-18

    筋力トレーニングの負荷設定について

    筋力トレーニングを行うに当たっては、目的を明確にし、その目的に応じたトレーニング条件を設定することが…
  5. 2016-12-1

    骨の連結

    骨の連結には骨と骨が線維性の結合組織によって結合される線維性の連結と、骨と骨が軟骨線維によって結合さ…

FACEBOOKもチェック!

注目TOPIC

  1. 2017-1-28

    トルクコントロール

    トルクとは、筋肉が関節を回す力のことです。それを最適な状態にするのが「トルクコントロール」で…
  2. 2015-9-2

    脊柱のカップリングモーションと歩行

    脊柱にはカップリングモーションという機構があります。これは脊柱の動きは、カップル(二つ一…
  3. 2017-1-26

    代謝環境を利用して脳を刺激する

    筋肉を動かし力を出すためには、ATPという物質のエネルギーが必要です。これは、あらかじめ大量…
  4. 2016-6-24

    横隔膜の呼吸運動

    横隔膜は、呼吸と姿勢安定化の2つの役割があります。Lewitは、健全な呼吸パターンが実行されない…
  5. 2014-12-14

    評価とエクササイズは同時進行で行う。

    今回は、評価とエクササイズは同時進行で行うということで、エクササイズの指導をしながら同時に評価してい…
ページ上部へ戻る