たった4法に集約された身体柔化活性術

シンプルの中にこそ秘められた確固たる身体哲学をもち現代の日本において失われつつあるものがまさに真向法(まっこうほう)という身体柔化活性術です。

股関節ー人体最大の関節にして極めて大きな可動域を有する運動系の核であり、かつ大血管が通っている等、循環系の要所でもありながら、これほど“錆び付きやすい”部位もないでしょう。

階段一段くらいの高さに足を上げることは誰でも日常的に行っているでしょう。では、それよりわずかでも高く足を上げる動作をどれほど行っているか。ほとんどの方が行ってないのではないでしょうか。人体は、動かせるはずの部位をずっと動かさずにいると当然“錆び付く”。つまり硬化します。知らず知らずのうちに、身体の核心部分をだめにしてしまっているのです。

真向法とは、この錆び付いた股関節をリセットするメソッドです。しかもたった4つの運動で。

第一体操 『楽座』

両足をそろえ、足裏ができる限り上を向くようにする。踵と股の間は、拳一つ分膝を寝かせ、背筋を伸ばす、骨盤を立てて、肘を開きながら上体を前方へ倒していく。

第二体操 『長座』

両足をそろえて真っ直ぐ前方へ伸ばし、爪先を立てる。股関節から曲げることを意識し、息を吐きながら上体を倒す。

第三体操 『開脚座』

開脚座では骨盤を立てることが難しくなる。また前方へ倒そうとすると背中と骨盤を丸めがちになるが、骨盤を立てて倒すことが大原則。

第四体操 『割り座』

骨盤を立て、正座した状態から臀部を足の間に落とし、床に着ける。両膝の間は拳一つ程度。床に手をつきそれを後方へ送りながら身体を倒していく。この時力は抜いておく。

真向法の動作で再三要求されるのは、骨盤を立てて座ることです。つまり正しい姿勢でしっかりと股関節に効かせることが重要です。そしてもう一つが痛いほど無理をしないことです。これは、長続きの秘訣でもあります。正しく動かしていれば、たとえ少しずつでもより良く動いてくるようになっていくのです。

股関節の可動域を何が何でも広げていこうではなく求めるのは、あくまで“柔らかさ”です。

正座もしなくなり、きちんとした礼もしなくって、ろくに歩きもしなくなった現代社会では、股関節が錆び付くのは当然だと思います。長年かけて錆び付かせてしまった身体は、コツコツとリセットさせていくことが大切です。

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