立位の重心を考えた時、人間は踵のほうに重心が落ちており、足部で考えると踵骨があって距骨があるという 2階建てのような構造になっています。

身体を支える足の構造は前足であった手と比較すると考えやすい部分でもあります。
手と足は基本的には同じ骨の配列をしているのですが、体重がかかる、かからないの違いになります。

 

二足直立したことによる足の進化をみると、母趾と残りの 4 本が対立するのが手の「把持する」、「つまむ」という動作につながりますが、ヒトの足の場合はそれを捨ててしまって対立せずに、5本の足趾が同じように並んでいます。

かつての 4 足に近い人類は、ナックルウォークなどを含め、前方に体重が落ちていたらしいのですが、だんだん進化とともに現在のヒトのように後ろに体重が乗ってきたと考えられています。

現代人は立位重心が後方になってきた理由としては、足の後ろのほうの骨が大きいこと。

他には、猿やゴリラと比べると指が短くなって後ろが長くなったということもあるかもしれません。

これらは体重を支えるために大きくなったのだと思いますが、それが現れたものがアーチの後方の部分になります。
足部のアーチを大雑把に言うと、踵、母趾球、小趾球、この 3 点でテントのようになっているかと思います。
縦のアーチで内側を内側縦アーチ、外側を外側縦アーチといい、さらに体重の衝撃吸収をするために横アーチも連動しているのがアーチの構造です。

アーチの機能は衝撃に対するショックアブソーバーのように考えられていますが、歩行で言うと体重がかかってアーチがつぶれていくわけで、そのときにいい意味でつぶれるから衝撃吸収してくれるのです。

どうもローアーチの人に捻挫が多いというのは、本来衝撃を受け止める部分が短いからではないかと考えられています。
つまり、着地後そのまますぐに硬い状態に入ってしまうので、内反もしくは外反捻挫が起こりやすいと思います。

エビデンスで数字だけで言うとローアーチの人が捻挫をしやすいというのは出ています。

踵がついた状態からみると、ずっと体重が乗っていくまでは、アーチの高さはもちろん下がっていきます。

要するにアーチは当然つぶれていきます。

その下がっていく、つぶれていくところに意味があり、踵がついてつぶれていくときにだんだんとアーチが低下して、それによって衝撃が吸収される。

これがアーチによる衝撃吸収の働きです。

通常、靴は踵の外側のほうが減ってきます。

外側から地面について、体重が乗っていく、このときにアーチがつぶれていく機能が正常としてあって、それが衝撃吸収になっている。
だからこそアーチの不良は傷害の発生要因になると考えられています。

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