筋力トレーニングのタイミング

今日はトレーニングの順番と効果についてです。
① 【有酸素性運動後の筋肉トレーニング】

低強度での60分間の自転車ペダリング後に、筋肉トレーニングを行った場合の反応を検討した結果。

一般に筋力トレーニングを行うと、筋肉の肥大に関係する成長ホルモンやテストステロンなど、各種ホルモンの血中濃度が運動後に上昇します。

身体が筋肉を増やそうとしてホルモン分泌が促進されるのです。

しかし、有酸素性運動の後に筋肉トレーニングを実施した場合には、成長ホルモンの血中濃度の上昇が消失する現象がみられました。
② 【スプリント運動後の筋肉トレーニング】

間欠的な全力ペダリング運動(5秒全力ペダリング+25秒休息を8セット)後、1時間および3時間後に筋肉トレーニングを行った場合の結果。

高強度のスプリント運動の1時間後に筋肉トレーニングを行った場合、①と同様に成長ホルモン濃度の上昇が全くみられなかった。

高強度のスプリント運動の3時間後に筋肉トレーニングを行った場合、筋肉トレーニングだけを行う場合に比較して、成長ホルモンの分泌量は半分程度まで抑制されていました。
③ 【筋肉トレーニング後の有酸素性運動】 筋肉トレーニングを行い、その20分後および2時間後に60分間の自転車ペダリング(有酸素性運動)を行った場合の結果。

自転車ペダリング運動のみを行う場合に比較して相対的により多くの脂肪が使われていました。

また、20分後に自転車ペダリングを行った場合には、特に大きな効果が認められました。
これらの結果から考えると、筋肉トレーニングを先に、そして有酸素性運動をその後で実施する方法が、『筋肉トレーニングに対する成長ホルモンの分泌反応』、『有酸素性運動中の脂肪の燃焼や分解量』、という2つの観点から合理的なトレーニングと考えられます。

このように、トレーニングの順番によって効果が変わってきます。

自分の目標・目的にあったトレーニングを行いましょう。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ピックアップ記事

  1. 2017-9-22

    リュックサックによる腰椎への圧縮軽減

    リュックサックはバッグとしての優れた役割もさることながら、腰椎への負荷軽減ギアとしても効果を発揮しま…
  2. 2017-9-5

    筋線維の形態的特徴について

    筋の形態は、張力発生能力、可動域、短縮速度に著しい影響を及ぼします。機能に影響を及ぼす形態的…
  3. 2017-8-11

    アフォーダンスとカノニカルニューロン

    随意的な動作は、中枢で生じた運動の意図が顕在化したものであり、「目的」はそれを達成するための筋道を決…
  4. 2017-7-19

    筋の拮抗的・共同的中和

    運動を円滑に遂行するために骨格筋はそれぞれ主動作筋、共同筋、拮抗筋と役割を持ちます。一般には…
  5. 2017-7-6

    鼠径部痛と内転筋損傷と恥骨炎

    鼠径部痛はスポーツ選手がよく訴える痛みの1つです。これらの痛みを訴える選手は、内転筋群の過緊…

FACEBOOKもチェック!

注目TOPIC

  1. 2015-6-16

    食餌による体内時計のリセット

    近年、朝食の欠食や、夜食の摂食は、肥満になりやすいことが知られており、規制正しく朝食・昼食・夕食を摂…
  2. 2017-4-22

    大きい筋肉ほど回復が遅く、小さい筋肉ほど回復が早い

    トレーニングのプログラムを分割する場合は、トレーニング部位によって回復期間に差があることを考えないと…
  3. 2017-3-6

    運動連鎖を引き出すために

    運動連鎖をうまくつかって最終的に大きなスピードを得るためには、まず中心部をしっかりとさせて大きな力を…
  4. 2015-4-25

    股関節のアライメント異状

    股関節は深い関節窩を持つ臼関節です。回転運動に関しては大きな可動性があるのに対して、並進運動につ…
  5. 2017-3-20

    女性の骨と運動

    女性ホルモンの代表であるエストロゲンは、骨代謝に関わるとされており、骨芽細胞の働きを促進して、破骨細…
ページ上部へ戻る