主働筋・拮抗筋・協働筋について

一つの動作をするとき、その中心となる筋肉を主働筋と呼び、その主働筋の動きを補助する筋肉を協働筋といいます。

また、その動きと逆に働く筋肉があり、それを拮抗筋と呼びます。

ある筋が働くときには、それに対する拮抗筋が自動的に弛緩することによって、動作がスムーズに行えるようになっています。

これを相反神経支配といいます。

たとえば、肘を曲げる場合、上腕二頭筋が主働筋として働き、収縮します。

そのとき上腕筋・腕橈骨筋がそれを補助し、拮抗筋である上腕三頭筋は相反神経支配によって、リラックスするように指令を受けて弛緩します。

逆に、肘を伸ばすと、上腕三頭筋が主働筋として収縮し、上腕二頭筋が拮抗筋になるので弛緩します。

拮抗筋は、自動的に弛緩しますが、完全に脱力すると関節を痛めることもあるので、わずかに緊張し、動く速度や角度が調整されます。

ある筋を鍛えるときには、その協働筋や拮抗筋も鍛えることで、筋力のバランスが良くなり、筋パワーをより効果的に発揮することが可能になります。

逆にその筋力に偏りがあると、弱いところにストレスがかかり、筋・腱や関節などを痛める原因となります。

また、ストレッチを行う際にも、主働筋に対する拮抗筋を収縮させると、主働筋がよりストレッチしやすくなります。

スポーツ動作においては、その動作の主働筋はどの筋肉なのか、協働筋・拮抗筋は何かを理解しておくと、パフォーマンスの向上と、スポーツ障害の予防に役立ちます。

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