横腹が痛くなるという現象

走っていると横腹が痛くなるという現象。

誰も一度は経験したことがあるでしょう。

そのときの状況を考えてみると、大抵何かを食べた直後であることに気づきます。

食事の直後は、消化吸収のため消化器官が活発に働きます。

胃で細かく分解された食物は、それぞれ分子レベルの栄養素となって腸から血液中に取り込まれ、身体の各部に運ばれます。

胃腸には消化吸収をスムーズに行うため一時的に多くの血液が集められます。

普段、筋に配分されている血液も、このときばかりは胃腸を中心とする内臓に集められます。

これに反して食後すぐに激しい運動をすると、内臓に集中していた血液が腕や脚の筋に移動してしまいます。

内臓は酸素不足の状態となり、中でも脾臓が痙攣を起こしてしまいます。

これが横腹が痛くなるという現象の正体です。

消化吸収が妨げられるので、運動を中止しろという警告が発せられているというわけです。

「腹が減っては戦ができぬ」とは言いますが、「親が死んでも食休み」「隣は火事でも先ず一服」という諺があるように、食後すぐの運動はなるべく控えたほうがよさそうです。

関連記事

コメントは利用できません。

ピックアップ記事

  1. 2017-6-15

    腋窩陥凹はハンモックのように

    肩甲上腕関節の関節包靱帯は複雑なコラーゲン線維の交わりあった束から構成され、それぞれ上・中・下の3つ…
  2. 2016-6-20

    大腿骨はどのようにして脛骨上を動くのか

    屈曲・伸展時において大腿骨は、脛骨上を転がり、そして滑ることで、その動きを可能にしています。…
  3. 2016-4-11

    骨格筋からメッセージを読み取る

    関節運動を行う際に骨格筋からどのようなメッセージが発せられているかを捉えることが治療を進めるうえで非…
  4. 2016-4-9

    振動刺激と筋弛緩

    痛みや炎症に由来する筋収縮が、関節可動域の制限因子として関与していると考えられる症例に対しては、筋収…
  5. 2016-3-28

    前頭前野の障害とPhineas Gageの症例

    われわれが日常生活で行うことの多くは、目的を記憶し、企図したように行動する能力に依存しています。…

FACEBOOKもチェック!

注目TOPIC

  1. 2015-8-9

    大脳と随意運動

    連合野には前頭連合野、頭頂連合野、側頭連合野があります。視覚、体性感覚、前庭・迷路感覚からの…
  2. 2015-9-3

    投球動作における肘のバイオメカニクス

    投球動作における肘のバイオメカニクスは6段階に分けられます。ワインドアップ期、ストライド期、コッ…
  3. 2014-11-22

    グリコーゲンローディング

    日常生活におけるあらゆる運動・スポーツはエネルギー源物質であるアデノシン三リン酸(ATP )の高エネ…
  4. 2015-8-15

    リンパの産生と輸送

    組織間隙とは各組織において細胞と細胞の間の部分である。この部位は,膠原線維や弾性線維といった線維…
  5. 2015-8-4

    筋・筋膜痛について

    筋痛には、運動に伴う筋痛や、反射性筋収縮による筋痛、筋筋膜性疼痛症候群、線維性筋痛症候群、緊張による…
ページ上部へ戻る