横腹が痛くなるという現象

走っていると横腹が痛くなるという現象。

誰も一度は経験したことがあるでしょう。

そのときの状況を考えてみると、大抵何かを食べた直後であることに気づきます。

食事の直後は、消化吸収のため消化器官が活発に働きます。

胃で細かく分解された食物は、それぞれ分子レベルの栄養素となって腸から血液中に取り込まれ、身体の各部に運ばれます。

胃腸には消化吸収をスムーズに行うため一時的に多くの血液が集められます。

普段、筋に配分されている血液も、このときばかりは胃腸を中心とする内臓に集められます。

これに反して食後すぐに激しい運動をすると、内臓に集中していた血液が腕や脚の筋に移動してしまいます。

内臓は酸素不足の状態となり、中でも脾臓が痙攣を起こしてしまいます。

これが横腹が痛くなるという現象の正体です。

消化吸収が妨げられるので、運動を中止しろという警告が発せられているというわけです。

「腹が減っては戦ができぬ」とは言いますが、「親が死んでも食休み」「隣は火事でも先ず一服」という諺があるように、食後すぐの運動はなるべく控えたほうがよさそうです。

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