ヒトの生命維持装置とも言えるホメオスタシス

今日は、ホメオスタシスについてお話します。

まずホメオスタシスとは?についてですが、簡単にいえば恒常性というものです。

アメリカの生理学者であるウォルター・キャノンが提唱したこの考えは、「同一の」を意味する「ホメオ」と、「平衡状態」を意味する「スタシス」の造語で、生体の恒常性を示すものです。

生体には自らが定める目標とした値があり、環境の変化を検出して、それを補償しているので、生命が維持されています。
たとえば、多少気温が上がっても下がっても、体温は36℃前後に維持されています。
しかし、体温調節がうまくいかない場合には、熱中症になったり、凍死したりするかもしれません。
皮膚や脳に体温を検地するセンサーがあり、脳が定めた温度から外れている場合には設定温度に戻るように指令が出されます。
体温だけではなく、血圧、体液の浸透圧やpHなどもほぼ一定に維持されています。
ウイルス感染を防いだり、ケガを修復する際にもホメオスタシスが働き、身体を健康な状態に戻そうとしています。

ホメオスタシスが保たれるには、生体の状態を正しく検知して脳に伝える機能が働いていることが前提となります。
生体におけるストレスはホメオスタシスを妨げるひずみになり、ストレスが長く続くと、ホメオスタシスを維持できなくなり、健康を害してしまいます。

ホメオスタシスを保つことは健康を保つことに繋がります。

ただ、ホメオスタシスを保とうと無理をする必要はありません。
生体の恒常性は、その殆どが自律神経や不随意筋に支配されているので、バランスを取ってやろうと意気込まなくても、自然に、無意識にバランスを保てています。
ストレスや生活のバランスの乱れから生じる自律神経失調症なども、ホメオスタシスの機能が意識的な完全主義や過剰な努力で阻害されている場合もあるのです。

頑張り過ぎはよくないということですね。

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