初動負荷理論とは

初動負荷理論は、トレーニング理論、動作理論の2つから形成されます。

初動負荷法とは、反射の起こるポジションへの身体変化およびそれに伴う重心位置変化などを利用し、主働筋の弛緩-伸張-短縮の一連動作過程を促進させるとともに、その拮抗筋ならびに拮抗的に作用する筋の共縮を防ぎながら行う運動と定義され、動作初期のリラックスした筋に負荷を与えること、およびポジショニングによる筋の自然な反射と加速を誘導します。

すべての関節運動は主働筋と拮抗筋との交互の活動によってもたらされ、円滑かつストレスのない関節運動は、主働筋活動時に拮抗的に作用する筋群の収縮、つまり共縮および共縮状態の少ない動作であることから、共縮を防ぎながらという定義が重視されます。

自然な予備緊張もこのメカニズムの中で引き起こされます。

初動負荷理論および初動負荷法は、SSCの概念あるいはSSCを実現させるためのトレーニング法として知られるプライオメトリクスとは異なります。

スポーツ局面のみならず、日常生活においてもSSCは自然な筋機能といえますが、トレーニング形態、またスポーツ局面での動作形態、出力および反作用の力を受けるポジション、あるいは疲労などによって容易に共縮が起こり、パフォーマンスを阻害し、障害誘発の原因となりえます。

筋の素早い動的な加重、あるいは伸張に伴う強い収縮によって特徴づけられるプライオメトリクスは、ポジショニングによって共縮状態に陥りやすいとされます。

よってポジショニングが重視されることが大切であり、ポジショニングを形成するフォームや姿勢の設定が重要です。

これらをクリアーした手法が初動負荷法であると言われており、特に故障改善を目的とした場合に重視されれば優れた効果が期待できると言われています。

関連記事

コメントは利用できません。

ピックアップ記事

  1. 2017-7-19

    筋の拮抗的・共同的中和

    運動を円滑に遂行するために骨格筋はそれぞれ主動作筋、共同筋、拮抗筋と役割を持ちます。一般には…
  2. 2017-7-18

    クレンチング(食いしばり)と運動の関係

    クレンチングとは、無意識的に上下の歯を強く噛みしめる動作をいいます。習慣化されたものはブラキ…
  3. 2017-7-6

    鼠径部痛と内転筋損傷と恥骨炎

    鼠径部痛はスポーツ選手がよく訴える痛みの1つです。これらの痛みを訴える選手は、内転筋群の過緊…
  4. 2017-6-24

    筋肥大とパフォーマンスのジレンマ

    アスリートの肉体改造は、高いパフォーマンス性を生み出しますが、時として「あれは失敗だった」と言われる…
  5. 2017-6-15

    腋窩陥凹はハンモックのように

    肩甲上腕関節の関節包靱帯は複雑なコラーゲン線維の交わりあった束から構成され、それぞれ上・中・下の3つ…

FACEBOOKもチェック!

注目TOPIC

  1. 2015-3-27

    疲労の回復を促進するには?

    前回は疲労の原因について書きましたが、今回は疲労の回復についてです。疲労の原因は活性酸素が細…
  2. 2016-1-26

    エコノミークラス症候群について考える

    エコノミークラス症候群とは、海外旅行時などに、飛行機内で長時間同じ姿勢を取り続けることで起こる病気で…
  3. 2016-2-1

    足関節外側靭帯損傷

    足関節外側靭帯損傷は、スポーツ活動やトレーニング中の発生頻度が最も高いスポーツ傷害で、すべてのスポー…
  4. 2015-7-19

    第Ⅰ〜Ⅵ脳神経について

    脳神経は脳から出る末梢神経で12対あり、感覚性、運動性、混合性のものとがあります。第Ⅰ脳神経…
  5. 2017-1-7

    筋肉による能動的システムにアプローチする

    正しい動作を行うためには、体幹部の教育と機能を高めることが必要になります。この体幹部を安定さ…
ページ上部へ戻る