スロートレーニングについて

スロートレーニングとは、その名前の通り、筋力トレーニングで用いられる運動をゆっくりと行うトレーニングで、実際の負荷以上に、高い負荷が与えられたのと同様の効果が得られます。

また通常のトレーニングで腱や靭帯を痛めることもありますが、スロートレーニングでは軽い重量でゆっくりと行うので、その危険性は少なくなります。

軽い負荷、ゆっくりした動きなので速筋(白筋)線維が動員されないのではないかという疑問もありますが、時間をかけて数回行うと、まず遅筋(赤筋)線維が動員され、ついで、それまでは収縮に関与していなかった筋繊維が動員されていきます。

また筋の収縮様式としては、ネガティブ動作(エキセントリックな収縮)になりますので、速筋線維が動員されるとも言われます。

スロートレーニングはきぐを使った筋力トレーニングだけでなく、腕立てふせや腹筋など様々な運動にも応用できます。

例えば、スロートレーニングとしてスクワットを行う場合、膝を曲げきったり、伸ばしきったりしないで、運動の間ずっと筋肉の緊張を保ちます。

反動を使わずに行いますので、腱や靭帯に負担をかけずに、筋肉だけに負荷をかけることができます。

トレーニングで腱や靭帯に損傷を与えると、小さな傷でも、次の障害につながるケースも少なくないので、スポーツ競技者にとって、障害のリスクが軽減されるというのは大きなメリットになります。

一方、スロートレーニング自体は、ゆっくりとした動きで行うので、競技に生かすためには、動作スピードの速い場面で力を発揮する練習と平行して行うことが大切になります。

 

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