運動と骨密度

ヒトでは、体重の2倍より大きい地面反力を生じるインパクトの高い運動のほうが、インパクトの低い運動より骨形成を活発にします。

筋量と筋力は骨密度と関連があるため、骨格の健全性のため、ウェイトトレーニングが推奨されています。

加齢による筋量の減少、筋力の低下は明らかですが、体の弱い高齢者でさえ漸進的なウェイトトレーニングによって筋力を大きく増加させることができます。

高強度低回数のトレーニングは低強度高回数のトレーニングに比べてより骨増強に有意であるとされており、例えばウォーキングでは、骨密度に対する有意な効果はあまり示されていません。

また、サイクリングや水泳などの体重負荷のない運動は、筋力が増大するにも関わらず骨順応を刺激しないと言われています。

骨格の最大限の効果を与えるのに適切な運動量は、いまだに分かっていないため、高齢者あるいは長期臥床をとった人に対して運動を取り入れる場合、強度設定には注意をしておかなければなりません。

運動は1週間に2〜3回行うことが必要で、有酸素運動については、15〜60分間続けます。

健康な成人であれば、機能的限界の70〜80%の強度で、機能的限界の低い人であれば、40〜60%が好ましいとされています。

ウェイトトレーニングでは、1RM40〜60%の強度で8〜10回を1セットとして行います。

熟練されれば高齢者であっても80%まで増やすことができると言われています。

運動量は断続的に増やすことが必要であり、運動時間を伸ばすよりも、強度や体重負荷を増大させたほうがより効果的であるとされています。

関連記事

コメントは利用できません。

ピックアップ記事

  1. 2017-6-15

    腋窩陥凹はハンモックのように

    肩甲上腕関節の関節包靱帯は複雑なコラーゲン線維の交わりあった束から構成され、それぞれ上・中・下の3つ…
  2. 2016-6-20

    大腿骨はどのようにして脛骨上を動くのか

    屈曲・伸展時において大腿骨は、脛骨上を転がり、そして滑ることで、その動きを可能にしています。…
  3. 2016-4-11

    骨格筋からメッセージを読み取る

    関節運動を行う際に骨格筋からどのようなメッセージが発せられているかを捉えることが治療を進めるうえで非…
  4. 2016-4-9

    振動刺激と筋弛緩

    痛みや炎症に由来する筋収縮が、関節可動域の制限因子として関与していると考えられる症例に対しては、筋収…
  5. 2016-3-28

    前頭前野の障害とPhineas Gageの症例

    われわれが日常生活で行うことの多くは、目的を記憶し、企図したように行動する能力に依存しています。…

FACEBOOKもチェック!

注目TOPIC

  1. 2015-9-8

    安静立位姿勢と筋活動

    人間の日常生活の行動の多くは、立位姿勢やそこから派生する姿勢で行われています。そのため、立位…
  2. 2016-4-9

    振動刺激と筋弛緩

    痛みや炎症に由来する筋収縮が、関節可動域の制限因子として関与していると考えられる症例に対しては、筋収…
  3. 2015-9-9

    フィードフォワード制御とは

    運動制御系(中枢神経系)は、制御対象(効果器)に運動指令を送り、身体運動によって環境に働きかけていま…
  4. 2015-6-30

    非特異的防御機構と特異的防御機構

    私たちの身体を守る防御機構は2段階用意されています。それが非特異的防御機構と特異的防御機構で…
  5. 2015-1-16

    水素イオン濃度指数

    マッサージにはいろいろな効果があります。その中でも、今回は『筋疲労回復の効果』についてです。…
ページ上部へ戻る