足関節底屈筋群

足関節底屈筋群の重要な機能の1つとして、膝伸展位の安定化があります。

この機能の重要性は、弱化させた底屈筋群を伴う人の歩行を観察すると明らかです。

正常な底屈筋群は歩行の立脚相の中期から終期にかけて足関節底屈にブレーキをかける、または減速させる働きをもちます。

歩行周期のこの時期の過度の背屈は膝の不安定性の一因となり、過度に背屈した足関節では、膝の内外側回転軸の後方に体重力が移動します。

この移動は、膝の屈曲トルクを突然にそして不意に引き起こします。

このように、背屈した足関節は、膝を屈曲する傾向にもっていきます。

正常なヒラメ筋は、下腿の過度の前方回転に抵抗し、それによって膝の内外側回転軸のより近く体重を維持します。

足部を地面に固定した状態での底屈筋群の自動的収縮は、膝伸展を補助します。

この例では、ヒラメ筋の収縮は距腿関節の回転軸の周りで下腿を後方に回転させます。

どの底屈筋もこの動作が理論上可能ですが、ヒラメ筋は特に膝関節の伸展を安定させるのに適しています。

遅筋であるヒラメ筋は、疲労までに比較的小さい力を長時間発生させることができます。

ヒラメ筋の著しい痙性は、慢性的な膝伸展傾向を及ぼし、時間とともに反張膝変形の一因となります。

底屈筋群が間接的に膝関節の伸展を補助する能力は、重要な機能ですが、同様に重要な現象として股関節伸筋群には間接的に膝関節の伸展を補助する能力があるということです。

地面に足が置かれた状態での股関節伸筋の強い収縮は、大腿骨を後方に引っ張り、体重とともに膝伸展のロック機構を補助します。

股関節または膝関節の屈曲拘縮は、このロック機構の効果を減少させます。

最も直接的で有効な膝関節伸筋は大腿四頭筋ですが、これにより大腿四頭筋が弱化した場合でも他の筋が膝関節の伸展がある程度保たれます。

また、強い四頭筋をもつ人でも、間接的な膝関節伸展筋として底屈筋群と股関節伸展筋群によって補助されることが知られています。

大腿四頭筋への局所の要求を減少させると、膝蓋大腿関節への影響を最小にすることができ、それはしばしば、この関節の関節炎や不安定性、痛みを伴う症状に対しての短期的な対策であるとされます。

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