水素水の効能って何?

水素はこれまでに、潜函痛の発症予防に使われてきたことがあるが基本的には人体には無害で不活性なガスと考えられていた。
ここにきて、日本医大・太田成男氏らにより、水素をもちいて活性酸素を効率よく除去する新規治療法が報告された。

彼らは脳の血液の流れを一時的に止めて作成した脳梗塞モデルラットに水素を吸入させることで 、脳の炎症域が劇的に減少することを示した。
その結果、水素を吸人したラットでは6匹のうち4 匹が両足を動かせるようになった一方で、水素を吸わせていないラットでは6匹全例で症状が悪化している。
彼らの研究によれば、水素は活性酸素のうち細胞障害性が強いヒドロキシラジカルのみを選択的に消去させるという。
水素は燃焼域下限以下の4%、2%で空気に添加しており用量依存性の効果を認めているが、安全性も考えて水素の2%の空気添加により十分な臨床効果が得られるとしている。
その後肝血流の一時的遮断に伴う肝障害モデルを用いて、水素吸入を行った場合に肝障害を抑制出来るという同様の結果を報告している。
太田氏らは動脈血、静脈血における溶存水素濃度を測定し、水素の2%添加空気の吸入により、正常の2000倍以上の水素の溶存が動脈血中に確認され、さらに毛細血管を経たのちに静脈血では水素濃度が低下しており、臨床効果が得られたのは水素が末梢組織で吸収・利用され た結果としている。
生体内への水素の投与法は、気体としての吸入以外に、水に水素を飽和量まで溶存させて水素水として飲用することでも生理的活性が期待出来るという。
太田氏によれば、水に水素を飽和量まで溶存させた水素水を飲用させた場合にも、とくに慢性疾患に対する影響を検討した場合は気体としての吸入と同等かそれ以外の臨床効果が得られるとのことであった。

日本分子生物学会・日本生化学会・合同大会において、経口投与した水素水をもちいて、脂質代謝改善効果、抗癌剤シスプラチンの副作用の軽減効果、拘束モデルマウスにおける認知機能の改善効果について報告している。

興味深いことに水素水の投与により、高脂肪食を投与したマウスの、肝臓における脂質の沈着が30%程度低下し、また動脈硬化症モデルマウスでは4ケ月の水素水の投与により動脈壁の脂質沈着が半分以下に減少していたことを示している。

また、日本機能水学会では飲用アルカリ性電解水(アルカリイオン水)の効能の一部は電解時に陰極に発生する水素の溶存によるものであるとした報告が相次いだ。

認可された効能は「漫性下痢 ・胃酸過多・制酸・消化不良・胃腸内異常醗酵」である。
しかし、実際にアルカ リイオン水がそうした効果効能を持つことが臨床的に証明されているわけではなかったとのことである。

日本機能水学会のアルカリイオン水のセッションの中で、京都府立医大の内藤氏らがアルカリイオン水と水素水の代謝障害に対する効果を、メタボリック症候群マウスを用いて検討した結果が大変興味深い。
この報告では8週間の両者の投与により軽度の耐糖能改善、体脂肪蓄積軽減が見られたとしている。
観察された変化は水素水により高く見られた。
これも水素水がもつ効能のひとつとなるのであろう。

今後の研究に注目が集まる。

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