水は普段の生活においてはほとんど意識することなく摂取しているものであるが身体機能保持・調節においては極めて重要な役割を果たしている物質といえる。

生体における水分の主たる役割は、細胞機能の維持・物質の運搬・体温調節である。

スポーツ・運動による体温上昇を抑えるために、発汗現象が起こる。
とくに、暑熱環境下におけるスポーツ・運動での発汗作用が亢進するので、水分需要量が著しく上昇する。

水分は胃では吸収されず、ほとんどが腸において吸収されるので、できるだけ速く胃を通過し、腸に達するような飲料を選ぶ必要がある。
つまり、水分補給のポイントはどれくらいの量を飲めるかということよりは、飲んだものがいかに速やかに胃を通過することができ、体内に吸収されるかである。

この胃から腸へと摂取した飲料が排出される速度(胃内容排出速度 )に影響を及ぼす要因としては、飲料物の量と温度、運動の強さの他に、飲料に含まれている炭水化物や電解質などの基質の濃度 (モル濃度 )によって決定される浸透圧であることが知られている。
また運動中に摂取される飲料は純粋な水ばかりでなく、運動中のエネルギー補給を目的として、果糖やショ糖などエネルギ ー源栄養素(糖質 )が含まれている場合が多い。

飲料中に含まれている糖質濃度が高いほど胃に水分が滞留する時間が長くなり腸での水分吸収が遅くなる。
なので、エネルギー量が同じなら、溶液中の粒子数がより少ない糖質の方が吸収が速い。

同じ浸透圧でかなり多くの糖質工ネルギーを供給することができる。

飲料の濃度が濃すぎると浸透圧が高くなり水分が体液から腸内へと移動して、飲料を薄めようとするので、水分は吸収されない。
飲料の濃度が体液の濃度より低い場合 (低張液 )には、腸から水分が吸収される、このような理由により、いわゆるスポーツドリンクでは一般の清涼飲料水より糖分が低く抑えられている。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ピックアップ記事

  1. 2017-9-22

    リュックサックによる腰椎への圧縮軽減

    リュックサックはバッグとしての優れた役割もさることながら、腰椎への負荷軽減ギアとしても効果を発揮しま…
  2. 2017-6-15

    腋窩陥凹はハンモックのように

    肩甲上腕関節の関節包靱帯は複雑なコラーゲン線維の交わりあった束から構成され、それぞれ上・中・下の3つ…
  3. 2017-1-18

    筋力トレーニングの負荷設定について

    筋力トレーニングを行うに当たっては、目的を明確にし、その目的に応じたトレーニング条件を設定することが…
  4. 2016-12-1

    骨の連結

    骨の連結には骨と骨が線維性の結合組織によって結合される線維性の連結と、骨と骨が軟骨線維によって結合さ…
  5. 2016-9-6

    トレーニング効果の種類

    トレーニング刺激に対して身体を適応させていく過程がトレーニングであり、適応によって得られた変化がトレ…

FACEBOOKもチェック!

注目TOPIC

  1. 2017-3-3

    回転スピードをコントロールして運動の効果を高める

    慣性モーメントが大きいを回しにくく、慣性モーメントが小さいと回しやすいということはフィギュアスケート…
  2. 2016-12-15

    筋肉を肥大させるストレス

    私たちの身体が強くなるためにはストレスが必要です。例えば、寒い中薄着で過ごす習慣をおくっていると…
  3. 2014-12-27

    肩こりに効く経穴「肩井」

    慢性的に肩凝りの方、普段は感じないのにパソコン作業が長時間続いたりすると肩が凝る方、今の季節だと寒さ…
  4. 2016-4-10

    筋弱化が起こる要因

    筋弱化が起こる要因としては●硬さによる筋弱化使いすぎ(過用)や外傷によって筋が硬くなるこ…
  5. 2017-1-21

    有酸素的運動

    有酸素的運動と筋線維タイプ脊柱起立筋や中殿筋をはじめとする長時間にわたる持続的な姿勢…
ページ上部へ戻る