関節安定性の制御

関節の安定性は受動的、能動的、そして制御系を含む複数の因子に影響されます。

関節の周囲の受動的な構造物は特に関節可動域の終末においては関節を支える働きをしますが、関節の安定性を制御する主なものは筋群の能動的な作用となります。

筋が関節安定性に対し能動的に寄与するのは、そのコントローラーである中枢神経系に依存しています。

姿勢平衡に関わるすべてのシステムは、そのまま体節間や分節間のねじれや剪断力も含めて関節安定性にも当てはまります。

つまり、フィードフォワードとフィードバックシステムや、反射による広範な反応も寄与すると考えられています。

例えば、手にもったバケツに重りを落とすといったような予期しない負荷に対し、短潜時で体幹筋が反応します。

同様に、足関節の内がえしに対し腓骨筋が短潜時で反応することが確かめられています。

さらに、より複雑な反応もみられるといいます。

例えば、支持面が動くと頸部と体幹の動きに先立ってこれらの部分の筋活動を認めます。

このことから、これらの反応は遠くからの求心性入力によって引き起こされたことが示唆されています。

フィードフォワードによる関節安定性の維持について典型的な例を挙げると、ヒトは自分の手から物を動かす時、予測的に二頭筋活動を減弱したり、上肢や下肢を動かす筋肉の活動に先立って体幹の筋を活動させることにより、肢の動きによる体幹への外乱を打ち消します。

これにより明らかになったことは、浅層の筋活動は脊柱に加わった外力の方向と関係していることです。

このことから浅層の筋は脊柱のアライメントを制御していることが示唆されるのに対し、深層の筋活動は方向と無関係に生じ、椎体間の関節の硬さ、すなわち分節間の安定性に影響していることが示唆されています。

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