走行と歩行の違い

より速く二足歩行したいときの自然な移動方法である走行は、歩行と多くの基本的な運動学的原則が共通しています。

しかし、走行による外傷を防ぐために評価、治療介入するためには、歩行と走行の違いを考慮する必要があります。

歩行と同じく、走行は単一周期の説明でまとめることのできる周期的な動作となります。

また、歩行と同じように、動きの一般的パターンに基いて走行を記述することができますが、筋活動の大きさとタイミングが異なると同時に、関節運動学、運動力学は、走行にはゆっくりとしたジョギングから全力疾走まであるように、走行速度に応じて本質的な異なりがあります。

この走行スピードに依存した運動では、より速い走行と走行による外傷とはしばしば相関があります。

より速く走るためにはより大きな動作、速度、そして力の発生が必要になります。

これらの下肢の筋骨格系における大きな要求に対する適応力が欠如すると、腱炎や圧迫骨折などの外傷に結びつく可能性があります。

人の歩行から走行への移行は、速く歩くための能力ではなく、歩行速度が約2.1〜2.2m/秒に達したときに歩行よりも走行のほうがエネルギー効率がよくなるためでもあります。

定義的には、走行とは歩行中の2つ両脚支持期が2の遊脚相におきかえられる状態、つまり両足部が地面に設置していない状態です。

歩行から走行へ移行するとき、各肢の立脚相は、一歩行周期の60%から40%まで急に少なくなります。

歩行速度が速いほど走行周期が短くなり、全走行周期における立脚相の比率も低くなります。

工学的には身体は、逆振り子様の移動様式からバネ様の移動様式に移行します。

歩行時に起こる伸びた立脚肢によって生じるエネルギーと運動エネルギーの周期的な転換は、走行時では、立脚肢はかなり屈曲状態になり、それによって筋、腱およびほかの結合組織に弾性エネルギーが保存され、つづいてそれを放出するという周期に変化していきます。

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