胸郭拡張の対抗要素

吸気筋によって行われる仕事は、肺組織と胸郭を構成する結合組織の自然な弾性力に打ち勝たなければなりません。

さらに、奥範囲な起動を通過する吸息抵抗にも打ち勝つために余分な働きをしなければなりません。

肺胞に到達する空気量は肺胞圧の減少に依存し、肺胞圧の減少は、筋収縮の正味の効果と胸郭の拡張に対抗する機械的特性によって決定されます。

いくつかの要因は胸郭の拡張に強力に対抗します。

例えば、加齢は胸郭を構築する結合組織の関節の硬さの増加と関連します。

しかし、肺の組織は加齢に伴いその弾力的復元の性質を失い、より柔らかくなります。

肺胞圧の大きな減弱の結果、筋は吸息の中でもより激しく動く必要性に迫られます。

このことは、加齢に伴い、なぜ1回換気量がわずかに減少し、反対に呼吸数がわずかに増加するのかという点を部分的に説明しています。

疾病や異常姿勢もまた、胸郭の拡張性を阻害する可能性があります。

例えば、関節リウマチは、胸肋関節の軟骨の堅さを増し、胸腔内容量の増加に抵抗します。

重度の側彎は後彎は胸郭の拡張性を物理的に制限することがあります。

関連記事

コメントは利用できません。

ピックアップ記事

  1. 2017-9-22

    リュックサックによる腰椎への圧縮軽減

    リュックサックはバッグとしての優れた役割もさることながら、腰椎への負荷軽減ギアとしても効果を発揮しま…
  2. 2017-9-5

    筋線維の形態的特徴について

    筋の形態は、張力発生能力、可動域、短縮速度に著しい影響を及ぼします。機能に影響を及ぼす形態的…
  3. 2017-8-11

    アフォーダンスとカノニカルニューロン

    随意的な動作は、中枢で生じた運動の意図が顕在化したものであり、「目的」はそれを達成するための筋道を決…
  4. 2017-7-19

    筋の拮抗的・共同的中和

    運動を円滑に遂行するために骨格筋はそれぞれ主動作筋、共同筋、拮抗筋と役割を持ちます。一般には…
  5. 2017-7-18

    クレンチング(食いしばり)と運動の関係

    クレンチングとは、無意識的に上下の歯を強く噛みしめる動作をいいます。習慣化されたものはブラキ…

FACEBOOKもチェック!

注目TOPIC

  1. 2015-10-7

    グリア細胞について考える

    脳の神経系を組織学的にみると、一定の排列と連結をなすニューロンとその周囲を取り巻くグリア細胞からなり…
  2. 2015-9-4

    作業能率的・美学的視点から考える姿勢

    姿勢の良し悪しは、どのような視点でみるのかによって異なります。作業能率と美学的な視点からもみ…
  3. 2016-5-31

    膝の関節周辺防御機構

    膝の関節周辺防御機構とは、主に3つの靭帯組織系によって構成されます。内側側副靭帯(MCL)、…
  4. 2016-1-16

    腱の機能解剖

    腱は筋と骨を結ぶ強靭な結合組織で、筋の収縮力を骨格へ効果的に伝達する。筋腱移行部では腱は筋細胞と…
  5. 2015-3-22

    エネルギー源の糖質

    動いているとき、考えているとき、そして寝ているときも、生きている限り、からだは常にエネルギーを消費し…
ページ上部へ戻る