リンパ管とリンパ液

リンパ管は血液と同様に、全身にくまなく分布する細管ですが、その始まりと終わりは血管と著しく違っています。

リンパ管は組織内で毛細リンパ管として始まり、次第に集まって、胸管その他のリンパ本幹となり、静脈に注ぎます。

リンパ管は、ほぼ血管、特に動脈に沿って走っています。

ただし、1本の動静脈に対してリンパ管は2本以上、数本並んで走行します。

また、リンパ管は比較的、吻合や分岐が少ないという特徴を持ちます。

リンパ管は、その経過中、必ず一度以上はリンパ節を通り抜けます。

一般にリンパ節に流入する管の数は、流出する管の数より多いため、リンパ管はリンパ節を通過するごとに太くなっていきます。

リンパ管の壁は、静脈とおおよそ同様なものですが、静脈よりは若干薄くなっています。

毛細リンパ管の壁は内皮細胞の1層からなり、管が太くなるにしたがって内膜・中膜、外膜の3層から構成されるようになります。

リンパ管もまた、弁を備えており、リンパの逆流を防ぐ構造となっています。

弁は半月形の内膜のひだで、2枚ずつ1組になっており、その機構は静脈の弁と同じになっています。

その数は静脈の弁よりはるかに多く、細い管では、2〜3mmの間隔で続くため、管がリンパまたは流入物質で満ちているときには、数珠のような外観となります。

弁はどのリンパ管にも存在し、胸管のような太いものにも存在しています。

管に入る液体は、組織液、つまり広義のリンパ液であり、赤血球を含んでいないため無色透明となります。

組織液は、細胞に栄養を供給するとともに、細胞から代謝の結果生じる老廃物を受け取る、つまり物質代謝の媒介のような働きをするものとなります。

細胞はすべて組織液のなかに浸かっているため、細胞の生存と活動は、組織液の存在と性状に依存していると言えます。

リンパ管内にある体液は、狭義のリンパ液となります。

その成分は血漿に血漿に似ていますが、タンパク質の濃度が低く、体外に出すと凝固はしますが、極めて遅く、十分に固くはなりません。

その組成は、身体の部位や器官の種類によって異なります。

とくに、腸管からくるものは食後の脂肪球を多く含み、乳白色に濁っているため乳糜といいます。

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