距骨下関節の適合と不適合

距骨下関節には関節の適合肢位が1つだけ存在します。

それは中間位で、このとき足部は距骨に対し真っすぐの位置となります。

つまり内がえしや外がえしを伴なっていない肢位です。

これは正常な足部が水平面で静止しているか、両側に対称的な支持を持っている状態です。

このとき、後方の距骨下関節面は互いに完全に対応しています。

距骨頸の関節面は踵骨載距突起の関節面に乗り、距骨頭の中間関節面は踵骨前方突起の水平な関節面に乗っています。

この中間肢位は靭帯ではなく重力によって支持されるため安定しており、長時間保持することができます。

他の肢位は安定しておらず、多少なりとも関節不適合を招きます。

例えば、外がえし時、踵骨前端は外側へ動き、内側面が下方に下がります。

このとき、2つの関節面は回旋軸として接触します。

距骨下関節面は踵骨後上関節面の前下方へすべり落ち、足根洞にぶつかります。

そのため、踵骨後上関節面を後上部がみえてきます。

前方では小さな距骨関節面が斜面となっている踵骨の関節面と接しながらすべります。

このため、距骨の中間関節面と踵骨の関節面の2つの関節面が外がえしの関節面と呼ばれます。

それに対して、内がえしは踵骨は逆の動きを行います。

前端は内側へ動き、外側面が下方に下がります。

大きな距骨下関節面は、踵骨後上関節面を上方へすべりあがり、前・下部がみえてきます。

前方では、距骨の内がえしの関節面が踵骨前方突起の水平な関節面の上に乗ります。

これら2つの肢位は明らかに不安定で、関節不適合の肢位となります。

そのため靭帯には最大の負荷がかかり、短時間しかこの肢位を保持できません。

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