つま先立ちのバイオメカニクス

足関節の底屈筋の機能的な強さは、しばしばつま先立ちの繰り返しを行うことで評価されます。

つま先立ちによって、体を最大に挙上させるには、同時に発生する2つの内的屈曲トルク、1つは距腿関節、もう1つは中足指節関節の相互作用を必要とします。

腓腹筋に代表される底屈筋群は、ほぞ継ぎのなかでの距骨と踵骨の回転によって距腿関節を屈曲します。

しかし、体の挙上に使われる主要なトルクは中足指節関節の伸展によって生じます。

足指の回転の内外軸周りに活動する腓腹筋は、体重の外的モーメントアームをはるかに超える内的モーメントアームが備わっています。

支点が中足指節関節で第2のてことして機能する腓腹筋は、人が手押し車で重量物を持ち上げるのと同様の力学を使用して体を持ち上げます。

例えば、腓腹筋が3:1の力学的有利性で機能するとして筋は底屈位を支持するために体重の1/3程度の持ち上げ力で済みます。

生体では、支持する負荷より小さい力を筋が生むことはほとんどありません。

また、中足指節関節で十分にゆとりがある伸展が行えることも重要で、底屈筋群はこれらの関節を使って内的モーメントアームを増加させるだけでなく、これらの関節の完全伸展によるウインドラス効果によって足底筋膜を引っ張り、緊張させます。

この活動は、内在筋による内側縦アーチの支持と前足部の堅さ保持を助け、それによって足部が体重不可を受け入れることを可能とします。

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