すべての運動は姿勢により始まり、姿勢に終わる

「良い姿勢」を考えてみると、なんとなくイメージは湧きますが、その具体的な評価測定値などはなかなかないもの。

姿勢にはさまざまな定義がありますが、よく言われるものとしては「重力に対する身体の適応状態」のことです。

姿勢はすべての動きの基本であり、どんな姿勢で運動を開始するか、どんな姿勢で日常動作を営むかということがとても重要になります。

人が地球上で活動を行う限り、重力を切り離して考えることはできません。

どの動作においても、常に重力に対して効率の良い姿勢を確保することが基本となることは理解しておく必要があります。

「すべての運動は姿勢により始まり、姿勢に終わる」や「運動は姿勢が時間的に連続したもの」といった言葉は、古くから姿勢がパフォーマンスに及ぼす影響を端的に表したものでしょう。

力学的な定義としては「静止姿勢において、頭部、体幹、四肢の体節の各重心を統合した重心線が支持基底面(支持基底面とは二足で起立したときには両足底とその間の部分を合計した面積)の中に落ちていること」とされています。

落ちている部分が中心に近いほど安定し、辺縁になるとバランスが崩れやすく、バランス保持のために筋活動や靭帯の緊張が必要です。
他方、運動生理学的には「エネルギー消費量が少ないことがよく、最小の筋活動による姿勢であり、経済効率が良い」とされています。

本来姿勢には静的姿勢と動的姿勢の2種類が重要です。

静的姿勢は身体を丹念に観察すれば評価が可能です。

詳細な数値など必要なく、個人が持つ筋力のアンバランスや拘縮、重心のかけ方の癖などを見つけていくヒントとなるように、姿勢のチェックを行うことが大切になります。

その時の姿勢というのは、その人の状態を表しています。

そこから、課題や問題点をピックアップしていき必要であれば改善していきます。

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