肩甲上腕関節包靭帯

関節包の前・下壁の外層は肥厚し、線維結合組織によって補強されていますが、これは肩甲上腕関節包靭帯として知られています。

肩甲上腕関節包靭帯のほとんどの線維は上腕骨に付着していますが、ごく一部の環状線維は関節の周りにらせん状に巻きつき、その後関節包に再び合流します。

関節を安定させる緊張を生じるためには本来緩く存在する関節包靱帯がさまざまな程度に伸張されるか捻られる必要があります。

このようにして発生した他動的緊張により肩甲上腕関節にとって必要な機械的支持を得ることが出来るとともに極端な回旋や並列運動を制限することが可能となります。

関節包壁を強化することで関節包靱帯はまた肩甲上腕関節の関節内圧を陰圧に保持することを補助します。

このわずかな吸引機能により関節の安定性は高まります。

関節包を穿刺すれば関節包内外の圧力は等しくなり、その結果、上腕骨頭と関節窩との間の僅かな吸引力は失われます。

実験的に針を用いて関節包に穴をあけ関節内圧を取り除くことで上腕骨頭の下方脱臼を生じることが報告されています。

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