肩甲上腕関節包靭帯

関節包の前・下壁の外層は肥厚し、線維結合組織によって補強されていますが、これは肩甲上腕関節包靭帯として知られています。

肩甲上腕関節包靭帯のほとんどの線維は上腕骨に付着していますが、ごく一部の環状線維は関節の周りにらせん状に巻きつき、その後関節包に再び合流します。

関節を安定させる緊張を生じるためには本来緩く存在する関節包靱帯がさまざまな程度に伸張されるか捻られる必要があります。

このようにして発生した他動的緊張により肩甲上腕関節にとって必要な機械的支持を得ることが出来るとともに極端な回旋や並列運動を制限することが可能となります。

関節包壁を強化することで関節包靱帯はまた肩甲上腕関節の関節内圧を陰圧に保持することを補助します。

このわずかな吸引機能により関節の安定性は高まります。

関節包を穿刺すれば関節包内外の圧力は等しくなり、その結果、上腕骨頭と関節窩との間の僅かな吸引力は失われます。

実験的に針を用いて関節包に穴をあけ関節内圧を取り除くことで上腕骨頭の下方脱臼を生じることが報告されています。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントは利用できません。

ピックアップ記事

  1. 2017-9-22

    リュックサックによる腰椎への圧縮軽減

    リュックサックはバッグとしての優れた役割もさることながら、腰椎への負荷軽減ギアとしても効果を発揮しま…
  2. 2017-6-15

    腋窩陥凹はハンモックのように

    肩甲上腕関節の関節包靱帯は複雑なコラーゲン線維の交わりあった束から構成され、それぞれ上・中・下の3つ…
  3. 2016-6-20

    大腿骨はどのようにして脛骨上を動くのか

    屈曲・伸展時において大腿骨は、脛骨上を転がり、そして滑ることで、その動きを可能にしています。…
  4. 2016-4-25

    インスリンの過剰と代償機構

    インスリン過剰の結果みられる症状は、直接的であれ間接的であれ、すべて神経系に対する低血糖の効果の現れ…
  5. 2016-4-16

    骨格筋弾性タンパク質であるコネクチン

    現在知られているなかで最も大きなタンパク質であるといわれるコネクチンは横紋筋、すなわちコネクチン、す…

FACEBOOKもチェック!

注目TOPIC

  1. 2015-1-12

    Soft tissue mobilization(軟部組織モビライゼーション)

    人間のカラダには、骨や筋肉や内臓があり、それを皮膚が包んでいる。しかしながら、皮膚だけでは構造上…
  2. 2015-8-11

    筋持久力とエネルギー供給

    持久力とは、運動を持続できる能力のことで、疲労に対する抵抗力とも言えます。筋持久力を決定する…
  3. 2017-1-29

    筋線維の損傷と再生

    筋肉は筋トレで一度壊し、回復させると強くなると言われています。ただし、けがや壊れたというより…
  4. 2015-11-13

    古来から伝わる鎮痛薬とは

    紀元前400年頃のギリシア人は、痛風の痛みや発熱に苦しむ患者に、ヤナギの皮や葉を…
  5. 2015-2-25

    脳とコンピューターの処理の違い

    脳は、莫大な量の情報を絶えず処理しています。その大量の情報を脳はどうやって処理しているのでし…
ページ上部へ戻る