手の外在筋と内在筋の相互作用への理解

手の内在筋である虫様筋と骨間筋の同時収縮はMP関節の屈曲とIP関節の伸展を生じます。

これは、内在筋プラス肢位とよばれます。

それに対して、外在筋である指伸筋、浅指屈筋、深指屈筋の同時収縮は、MP関節の過伸展とIP関節の屈曲を生じ、外在筋プラス肢位とよばれます。

手の非常に重要な運動学的原則として、機能的で複雑な指の動作には、この2つの正反対の運動双方の相互作用を必要とします。

手の外在筋と内在筋の相互作用は、無限の機能を行うため多くの組み合わせを作り出すことができます。

しかし、手の開きと閉じというという基本的動作でさえ、それを実行するための正確な筋の相互作用は、解剖学、生体力学、筋電図およびコンピュータでシミュレートされたモデルに基づく何年もの調査研究にも関わらず、完全には理解されていません。

筋の相互作用を理解することにおける障壁の1つは、人により異なった組み合わせで同様の運動を実行できることにあります。

正確な筋の相互作用は、活動のスピードやパワー、実行者の技能、操作する物体の重さや形状、人間本来の多様性に依存します。

神経筋骨格系の破綻の結果として生じる病態力学的障害を注意深く観察することによって、すでに明らかになっている多くのことを知識として身に付けることができます。

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