女性スポーツ選手と前十字靭帯損傷のリスク

女性スポーツ選手は、同じ種目で類似レベルのプレーしている男性と比べると、ACL損傷に発生率は3〜5倍だと言われています。

バスケットボールやサッカーや器械体操のような激しいピボット動作を伴ったジャンプや着地をする非接触型のスポーツで最もリスクが高くなります。

損傷リスクの高さは、高校や大学での女性のスポーツ人口が増加していることと合わせると、比較的若年人口でACL損傷の数が増加してきていると言われています。

かなり多くの研究で、ACL損傷に性的素因(解剖学的性差、ホルモン変動、筋力)や神経筋制御に焦点をおいてきましたが、これらの因子について決定的で普遍的な原因を確証するのは困難となります。

近年、スポーツ医学領域では、神経筋制御と関連のある危険因子であろうとされるものが注目されてきました。

そのなかでも、特に女性と男性とではジャンプからの着地方法に特別な差があることが示唆されています。

いくつかの研究では、女性は典型的に男性よりも膝関節の大きな外反アライメントで着地していることを示しています。

この肢位で特定の筋による予期的または保護的な活動を伴わずに着地することは、ACLやMCLの損傷を起こすような大きな伸張負荷を与えることになります。

この潜在的に悪化させるような膝関節肢位は、膝関節周囲筋の制御能力や筋力の低下、もしくは、おそらく股関節外転筋と外旋筋の制御能力や筋力の低下から生じるのかもしれないと考えられています。

股関節外転筋と外旋筋の弱化や制御力不十分があると股関節を相対的に内転、内旋させた肢位、つまり膝関節の外反と過度の外旋を強めるようになります。

さらに、多くの研究では、男性よりも女性は股関節と膝関節をわずかにより伸展位でジャンプからの着地をしていることを示しており、それはよく硬い着地と形容されます。

筋電図上においても、男性と比較して女性では着地時や着地直後ではハムストリングスに対する大腿四頭筋のより大きな活動を常に示しています。

女性において示された大きな大腿四頭筋の筋活動は脛骨の前方移動を増加させ、それによって膝関節完全伸展位付近で着地する時に特にACLにかかる緊張を増加させることが理論づけられています。

これに更に、膝関節にかかる大きな予期しない外反と軸回旋の負荷をあわせると潜在的な危険な状況となります。

 

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