運動ニューロンの入出力と脳幹からの入力

運動ニューロンの発火頻度は、脊髄の運動ニューロンへの興奮性入力により発生した脱分極の大きさと、脊髄の運動ニューロンへの興奮性入力により発生した脱分極の大きさと、脊髄の運動ニューロンの膜固有の性質に依存します。

これらの性質は、脳幹のモノアミン作動性ニューロンからの入力により、大きく修飾されます。

この入力がないときには、シナプス電位は運動ニューロンの樹状突起から細胞体に受動的に伝えられ、結果として入力が止まるとすぐに終わるような、小さい脱分極が引き起こされます。

このような状態では、入力電位と発火頻度は、広い範囲で線形の関係を示します。

しかし、モノアミンであるセロトニンやノルアドレナリンが運動ニューロンの樹状突起のL型Ca2+チャネルを活性化させると、この入出力関係は非線形になります。

結果として起こる内向き電流は、シナプス電位を5〜10倍増強させます。

活動する運動ニューロンでは、短い脱分極性の入力でも、この増強した電位により、発火頻度の増加が持続することが知られています。

これは自己持続的活動とよばれます。

続いて低頻度で短い抑制入力を与えると、発火頻度はもとの値に戻ります。

運動ニューロンの性質はモノアミンに強く影響を受けるため、1つの筋を支配する運動ニューロンプールの興奮性は脳幹に制御されています。

遅収縮性の運動単位における運動ニューロンの中程度のモノアミン性の入力は、自己持続的活動を促進させる持続的張力のもとになっています。

睡眠時はモノアミン性の入力がなくなるため、興奮性は低下します。

これは脱力した状態を確保するのに役立ちます。

脳幹からのモノアミン性の入力により、異なる運動課題の要求にあうような、運動単位プールのゲイン調整が可能になります。

持続性内向き電位の閾値は、遅筋の運動単位における運動ニューロンで最も低く、この運動ニューロンはモノアミン性の入力がなくとも最初に動員されます。

したがってこの柔軟性は、運動ニューロン動員の順序に関するサイズの原理を翻すものではありません。

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