関節軟骨とその特性

関節の運動は滑液の拡散を促進し軟骨への酸素や栄養の供給を促すことで軟骨の維持に関与します。

関節の固定はこれを阻害し軟骨細胞の壊死や軟骨基質の吸収が起こります。

関節軟骨は硝子軟骨に分類され、軟骨細胞とその周辺に存在する細胞外基質によって構成されています。

細胞外基質の主成分は水分であり、湿重量でその70~80%を占めます。
水分以外にはコラーゲン、プロテオグリカン、非コラーゲン性タンパク、糖タンパクからなり、乾燥重量ではコラーゲンが50%、プロテオグリカン35%、非コラーゲン性タンパク15%となり、いずれも軟骨細胞から産生されます。

コラーゲンのポリペプチド鎖が3本絡み合いコラーゲン分子が形成され、コラーゲン細線維がつくられます。
これが網目構造をつくり、「軟骨組織の形態維持と張力に抵抗する役割」を果たします。

プロテオグリカン(アグリカン)は中央にコアタンパクが存在し、これにムコ多糖が付着し形成されます。

コラーゲン線維の網目構造と、糖タンパク、ムコ多糖からなるゲル状の軟骨基質の特性により、「軟骨は外力に対して形状を変化させ、力を分散・吸収し、外力が除かれると元の形を復元します。」

さらに「滑液の粘性とも相まって、関節に滑らかさを与える」働きもします。

軟骨組織中には血管、神経、リンパ組織等は存在しません。

そのため関節軟骨に一度損傷や変性が生じると元の硝子軟骨には修復されないことがわかっています。

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