血圧感知の仕組み

私達が一般的に思い浮かべる血圧は、いわゆる動脈血圧のことです。

動脈血圧は心臓に比較的近い上腕で測定され、収縮期血圧は通常90mmHgを超えることが多いです。

しかし、血圧には当然静脈血圧もあります。

静脈血圧は、心臓に還ってくる血液の血圧であり、通常は20mmHgを超えることはなく、とくに心臓への最後の通り道である上大静脈・下大静脈においては、その圧はほぼ、一桁でしかなく、0mmHgに近い値を示すことさえあります。

それぞれの血圧は、変化する範囲が高圧系ではおよそ90~130mmHg、低圧系ではおよそ0~20mmHgとまったく異なるため、血圧機構の圧受容器も別々に存在します。

高圧系の圧受容器は、一般的には心臓を出てすぐの大動脈弓、および総頸動脈から内頚動脈に分岐した直後にある頸動脈洞が知られています。

一方、低圧系の圧受容器は、大静脈・肺静脈のそれぞれ右心房・左心房接合部の付近にあるとされています。
さらに、高圧系と低圧系では圧を感知する方法にも、血液の流速を感知するか、流量を感知するかという違いがあります。

高圧系は流量よりもむしろ流速に応じた圧を感知するのに適していて、低圧系は心臓に還ってくる血液の流量に応じた圧を感知するのを得意としています。

いずれの圧受容器においても、血圧がある閾値を超えて高すぎる、あるいは低すぎるレベルにあることを感知すると、その情報は延髄へと伝えられ、最終的に脳の孤束核という部位が情報を受け取り血圧が高すぎるか血圧が低すぎるかによってその後の対応が分かれるのです。

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