エコノミークラス症候群について考える

エコノミークラス症候群とは、海外旅行時などに、飛行機内で長時間同じ姿勢を取り続けることで起こる病気です。

エコノミークラスの座席スペースは比較的狭く、姿勢を変えたり足を動かしたりしづらいことが原因で起こりやすいというイメージから命名されたものだと思いますが、実はエコノミークラスに限らず、ファーストクラスに座っていても起こりうる症状なのです。

医学的には、肺血栓塞栓症と深部静脈血栓症を合わせた疾患といわれています。
では、なぜこれらの症状が生じるのでしょうか?

上空における飛行機内の気圧は、地上での1気圧よりかなり低くなっています(1万m上空で0.85気圧)。

その結果、皮膚の下にある管壁の薄い静脈やリンパ管が引っ張られ、風船が膨らんだような状態になることで血液やリンパの流れが悪くなります。

というのは、動脈は管壁が厚く、心臓からの一定の圧がかかることで、動脈血は流れているのですが、静脈やリンパは、管腔の陰圧力や、周囲の臓器(たとえば筋組織)の動きによって二次的にコントロールされているためです。
エコノミークラス症候群は、上空を飛んでいる時より、飛行機が着陸して長時間の着座姿勢から解放され、立ち上がって歩き始めた時のほうが危険です。

それは、筋ポンプ作用によって、下半身の静脈の血液が急に流れ始めるからです。

その際、血管内に血栓があると、それが一気に廃などに飛んで血管を詰まらせ、いわゆる肺塞栓を引き起こして死に至る場合があります。
そのため、海外旅行などの際には、こまめに水分補給をして、できるだけ頻繁に姿勢を変え、軽いマッサージなどをすると良いです。

さらに、足を心臓よりも少し高くして休むと、リンパの流れが正常に保たれ、足のむくみは解消されやすいです。

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