脊柱安定化機構における靭帯の存在

脊柱は身体を支持する上で非常に重要ですが、各椎体を支持するために様々な靭帯が存在しています。

前縦靭帯(ALL)は線維輪と椎間板の前側方の表面に付着していて、C2に始まり仙骨に停止しています。
また、後頭骨からC2までは前環軸椎靭帯とよばれる靭帯が付着しています。

一方、後縦靭帯(PLL)は線維輪と椎間板後方の表面に付着していて、C2から仙骨に付着しています。
後頭骨からC2までは蓋膜と呼ばれています。

また、黄色靭帯(LF)はC2から仙骨に及んで、脊柱管の後方表面と一つ上の椎弓とを連結しています。

この3つの靭帯がどのような関係性であるかを考えてみると、前縦靭帯、後縦靭帯および腰椎部分の黄色靭帯は長く数椎を連結している浅層部があり、一方で深層部は各椎骨と隣接椎のみを連結する構造となっています。

また前縦靭帯・後縦靭帯の2つは双方ともに椎間板と繊維輪にて付着していて、それゆえに椎間板の障害にて影響を受ける可能性をもっています。

また、脊柱の他の靭帯に目を向けると、棘間靭帯は分節的で、各椎体の棘突起から隣接する2つの椎骨の棘突起に伸びていて、腰椎部分でもっとも強靭になるとされている靭帯があります。

棘突起の上に存在する棘上靭帯は棘突起の先端から隣接する2つの椎骨の棘突起の先端に伸びていて、ほぼC7からL3~L4に伸びています。
この上、つまりC7より上では棘上靭帯は厚い弾性の強い項靱帯となっています。

他に横突間靭帯も分節的であり、各椎体の横突起から隣接する2つの椎骨の横突起を連結するように伸びています。

脊柱の靭帯はこのようないくつかの連結部により各椎体を安定化させようと保っています。

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