フィードバック制御では感覚情報を利用して運動を修正する。

運動誤差が生じたときに修正するためには、運動が終わる前にそれを監視していなければなりません。

感覚情報のループが成立することから、このような誤差修正システムはフィードバックまたはクローズドループシステムと呼ばれます。

フィードバック制御の最も簡単な方法は、誤差がある閾値を超えたときに、制御系が一定の修正応答を生成するものです。

この種のシステムは、たいていの場合サーモスタットを使って温度を調節するセントラルヒーティングシステムでみられます。

室温が設定温度を下回ると、その温度になるまで暖房が作動します。

このようなシステムは簡単で効果的ですが、家に入れる熱量が、室温の差と設定温度の差(誤差)と一致しないという欠点があります。

さらによりシステムでは、制御シグナルが誤差に比例しています。

このような運動の比例制御は、手などの実際の位置と目標の位置との誤差を検出することで実現されます。

誤差を修正するための運動指令は、誤差の大きさに比例した大きさで、誤差を減らす方向に働きます。

位置誤差の単位あたりの修正運動指令の増減量はゲイン(gain)と呼ばれます。

フィードバック制御は、継続的に運動を修正することで、感覚運動系のノイズに対しても環境に対しても頑強になります。

ほとんどの運動系では、フィードフォワード過程とフィードバック過程が初期の運動指令を形成します。

運動が進んでくると、パフォーマンスに関する情報を利用できるようになるため、フィードバック制御が役に立ちます。

たとえば、母指と示指で物体をつまみ上げるときには、負荷力による滑りを防ぐために、十分な把持力を生成しなければなりません。

このとき、フィードフォワード制御を用いて、予想される物体の滑りやすさと重さに応じて、これを把持して持ち上げる力が設定されます。

物体が滑っていることを示すシグナルが皮膚の受容器から送られてくると、素早いフィードバック制御により直ちに把持力が増加します。

滑りに関する皮膚からの情報が把持力を増大させるような運動指令につながるのは物体を持ち上げているときであるため、このフィードバック回路は、物体を持ち上げている間のみ作動するものと考えられます。

フィードバック制御は誤差を予想して指令を生成することができず、常に誤差によって駆動されます。

これとは逆に、フィードフォワード制御は目標とする状態のみによって駆動され、誤差には影響されません。

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