
成人の場合、レム睡眠は総睡眠時間のうち約25%を占めます。
実は毎晩約2時間も鮮明な夢をみているというわけです。
実際、夢の最中に起こされない限り、夢をほとんど覚えていないというのは、睡眠の大きな謎のひとつです。
夢とその内容の解析から、意外とも言える結果が明らかになりました。
多くの人は、夢はほんの少しの間、つかの間にみるもので、その内容は非常に奇抜で、感情的で、そしてそれらを一瞬のうちに見ていると思っています。
しかし実際には、特定の夢が規則正しく、予測可能な周期で繰り返されており、その内容はたいてい日々の出来事を反映しています。
夢はつかの間の出来事だというのも誤解です。
夢の中での出来事は、実際の時間と同じだけの時間で起こっています。
そのうち、奇想天外で空想的な要素を含む部分は、ほんの数パーセントであるとされています。
また、興味深いことに夢はレム睡眠、ノンレム睡眠ともに起こりますが、双方でその特徴が異なるということが分かっています。
レム睡眠時の夢は比較的長く、主として視覚的で、やや感情的です。
通常、日々の生活の直近の出来事とは関連しません。
一方、ノンレム睡眠時の夢は比較的短く、あまり視覚的あるいは感情的ではなく、より概念的で、通常は日常生活に関連した内容であるとされています。
レム睡眠時の夢は奇想天外で空想的とありますが、果たしてどのような感覚を経験出来るのでしょうか。
レム睡眠時の夢においては、視覚が極めて重要であり、当然と言えば当然ですがすべての夢で生じます。
聴覚は約65%、前庭感覚は8%、温感は4%、触覚、嗅覚、味覚はほとんどなく、それぞれ1%のみです。
夢の感情的な内容は、不安(14%)、驚き(9%)、喜び(7%)、悲しみ(5%)、恥(2%)とさまざまです。
このように夢は、現実と同じ時間だけ見ているものであり、レム・ノンレム睡眠時で種類が違い、さまざまな感覚を伴うものであることがわかりました。
こうやって考えると夢って本当に面白いものですね。