ウォーミングアップとクールダウン

ウォーミングアップとは、パフォーマンスの向上・ケガの予防を目的とした競技前に行う身体的・精神的な準備のための一連のエクササイズです。

ウォーミングアップに必要な要素として、体温(筋温)の上昇、筋への刺激、神経系への刺激、競技特性を考慮した動作確認などがあげられます。
まず筋温を上昇させるために軽運動から開始し(筋肉の温度が1℃上昇すると細胞の代謝が13%上昇し、代謝があがることで筋肉がエネルギーを生み出す能力が高まります)、スタティックストレッチングで柔軟性の準備をして、ダイナミックストレッチングで実際の競技種目に特異的な柔軟性の向上と筋や神経系への刺激を行い、徐々に強度を上げ呼吸循環器機能を競技に準じたレベルに高めていく、というのが現在では一般的となっています。

ウォーミングアップがしっかりできているかどうかが、その後のパフォーマンスに大きく影響すると言えます。競技に入ってもなかなかパフォーマンスが上がってこないと感じるのであれば、ウォーミングアップの内容が本当に適切なのかを見直す必要があるかもしれません。

一方クーリングダウンとは、競技中に蓄積した疲労をできるだけ早期に回復させることを目的とした競技後に行う身体的・精神的な調整のための一連のエクササイズです。
クーリングダウンに必要な要素として、血流の正常化による老廃物の除去、筋緊張の低下と柔軟性の正常化、心理的な鎮静などがあげられます。

クーリングダウンには、軽い有酸素運動としてのジョギングやストレッチングなどのアクティブリカバリーと、マッサージやアイシングなどのパッシブリカバリーがあります。
血液の循環を良くし血液中の乳酸を早く除去するためには、アクティブリカバリーが有効です。
まず軽い有酸素運動を行うことで血流の正常化と乳酸の再利用を促進し、軽くダイナミックストレッチングを行った後、十分なスタティックストレッチングで筋緊張を低下させ柔軟性を正常化していきます。

また、痛みがあるケースや局所を繰り返し酷使するようなケースでは、炎症予防や筋疲労の除去のため、アイシングやマッサージをすることが効果的です。
競技後の回復を考えると、しっかりクーリングダウンを行う必要があると言えます。

ウォーミングアップとクーリングダウン、しっかり行っていきたいですね。

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