ラベンダーによるアロマテラピーについて

アロマテラピーは芳香療法とも呼ばれ、1920年代にフランスの調香師ガットフォッセが作ったとされています。

アロマテラピーはヨーロッパで昔から行われている民間療法のひとつで「精油を使って病気を治す技術」と定義され、最近では代替療法として取り入れられるようになりました。

アロマテラピーは、リラクセーションや認知機能への効果、自律神経への影響から脈拍や血圧の変化、そして脳の活動部位の変化が示されています。

なかでもラベンダーはアロマテラピーのなかで最も繁用される精油であり、さまざまな研究でも取り上げられています。

それらによると、自律神経に対しては副交感神経を刺激し血漿グリセロール値と体温、血圧を低下させ、摂食量と体重を増加させたとされています。

脳波においては、自発脳波ではα波が増加しリラクセーション効果が高いことが示され、誘発脳波では中枢神経系で抑制に働くと推測されています。

このようにラベンダーはリラックス効果の高い香りであると考えられます。

ラベンダーに限らず、香りは短期的な脊髄神経の興奮性の増大に関与し、また、脳波上で事象関連電位の振幅の増大と潜時の短縮が認められることから、情報処理機能を促進させるということが分かっています。

事象関連電位とは、なにかを認知した時に生じる脳波で、リラクセーション効果の指標となるα波と異なり、認知あるいは情報処理と言われる過程で脳で遂行されている際の活動を電気生理学的に表現するものです。

潜時が短ければ課題の遂行速度が速く、振幅が大きければ思考能力が高いことを示しています。

その発現機構としては、頭頂・側頭連合野、海馬、側頭葉や前頭葉・脳幹網様体が関与しています。

匂いの情報は嗅球から大脳辺縁系の扁桃体に送られ、そこで感情が生成されます。

そして、その扁桃体の出力の一部は本能行動の中枢であり、攻撃や逃避の動機付けを行っている視床下部へと送られます。

視床下部への出力の一部は、脳幹網様体に入り、ここから網様体脊髄路を通って運動ニューロンの活動を調節しています。

人は常に、匂いを嗅いだ時その匂いが自分にとって有害なものであるかそうでないかを本能的に判断しています。

そしてその匂いが何のためにあるのか今までの記憶などを瞬時にたどり認識します。

そのために一時的に注意が高まり覚醒レベルが上がり大脳レベルの興奮性の増加が促され、その結果、脊髄神経の興奮性が増大したのではないかと推測されます。

また、ラベンダーの香りによる脳波解析では、多くの測定で、δ波とθ波の振幅強度が上昇しました。

特に、運動前野近傍や運動野近傍で振幅増加が顕著にありました。

また、前頭連合野や体性感覚野近傍でもδ波とθ波の上昇傾向がみられました。

δ波はぐっすり寝ている時に現れ、θ波は眠くなってきた時に現れる脳波です。

以上のことから、ラベンダーの働きにより、運動機能系の活性レベルの低下傾向があり、傾眠傾向があると考えられます。

また、脳幹網様体に対して抑制が働くため、筋緊張にも影響を与えるのではないかと考察されます。

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