ストレイン・カウンターストレインって知ってますか?

ストレイン・カウンターストレインとは、オステオパシードクターであるローレンス・ジョーンズ医師により発表された手技療法の考え方で、アメリカでは「カウンターストレイン」と呼ばれ、オステオパシーを学ぶものなら是非習得しておかなければならない椎骨矯正テクニックのことをいいます。

 

従来の椎骨矯正とは、変位を起こした骨格を押し戻す方法です。

椎骨変異、いわゆるスパイナルリージョンの原因は、筋拘縮により骨格を引っ張っているのが原因としてあげられます。

ですので、拘縮を起こした筋肉を無理に伸ばす・引き剥がす作業を行い改善を促すアプローチが主流でした。

 

しかしながら、ストレイン・カウンターストレインのテクニックは、拘縮を起こした筋肉をもっと縮める状態・姿勢を作るという全く逆の方法をとります。

 

拘縮した筋肉は、伸ばされる時に痛みや不調を感じますが、縮める時には痛みや不調を感じないことが多いです。
いわゆる筋の痛みは筋長が伸ばされる筋の伸張痛であることが多いことを示しています。

 

痛みの原因となる問題の筋肉を最も縮めた状態=筋肉の起始と停止を近づけた状態、言い換えれば、ズレた骨格をもっとズラす姿勢=痛くない楽な姿勢を緩やかにつくり、90秒間そのままにし、その後患者が力を入れないよう緩やかに元の姿勢に戻すと筋拘縮がリリースされるというのがストレイン・カウンターストレインの一般的な考え方です。

 

筋拘縮が骨格変位を起こしていたのならば、引っ張る力がなくなり、変位は解消されますし、その筋が痛みや不調を出していたのならその原因も解消されると言われています。
理論的に簡単にいうなら「これ以上縮まることができないところまで筋肉を縮め、筋紡錘=マッスルスピンドル(筋肉の長さに反応する神経伝達機構)に働きかけ、中枢神経から『この筋は、これ以上収縮できないのだから、弛緩させよ』という信号をフィードバックさせることにより、筋拘縮をリリースさせるという生体バイオフィードバックを活用した手技療法です。

 

この方法が便利なのは、カウンターストレインさせる時に痛みが増強するようならば、拘縮した筋肉を伸展させてしまっているか、他の拘縮した筋肉を伸展させ痛みが発生しているものとして、スクリーニング評価を行えるという点もあり、ある意味では検査を兼ねていて、評価と治療を一緒に行えるという側面をもつテクニックであるとも言えるでしょう。

 

ストレイン・カウンターストレインの考え方は、過敏点=テンダーポイント(体性機能異常からおこる痛みの過敏な箇所)を確認し、カウンターストレインにより痛みが解消される姿位をとらせるというプロセスをとることから、別名=過敏点療法(テンダーポイントTender points療法)とも呼ばれることがあります。

トレーナーとしては非常に使えるテクニックですので、ぜひ勉強してみると面白いですね!

 

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ピックアップ記事

  1. 2017-9-22

    リュックサックによる腰椎への圧縮軽減

    リュックサックはバッグとしての優れた役割もさることながら、腰椎への負荷軽減ギアとしても効果を発揮しま…
  2. 2017-9-5

    筋線維の形態的特徴について

    筋の形態は、張力発生能力、可動域、短縮速度に著しい影響を及ぼします。機能に影響を及ぼす形態的…
  3. 2017-8-11

    アフォーダンスとカノニカルニューロン

    随意的な動作は、中枢で生じた運動の意図が顕在化したものであり、「目的」はそれを達成するための筋道を決…
  4. 2017-7-19

    筋の拮抗的・共同的中和

    運動を円滑に遂行するために骨格筋はそれぞれ主動作筋、共同筋、拮抗筋と役割を持ちます。一般には…
  5. 2017-7-18

    クレンチング(食いしばり)と運動の関係

    クレンチングとは、無意識的に上下の歯を強く噛みしめる動作をいいます。習慣化されたものはブラキ…

FACEBOOKもチェック!

注目TOPIC

  1. 2015-5-26

    細胞レベルでみる肥満

    ヒトは約60兆個の細胞から構成されていますが、脂肪細胞の数は約300億個と推定されています。…
  2. 2017-1-24

    トレーニングの効率を上げるコアコントロール

    「コア」は体幹周辺をさす言葉で、頭、腕、脚を除いた胴体部分をさします。このコアの動きを担って…
  3. 2015-6-27

    脂肪酸は脳の栄養である。

    ヒトの必須脂肪酸は、リノール酸に代表されるω-6脂肪酸とα-リノレン酸に代表されるω-3脂肪酸になり…
  4. 2015-2-16

    運動の「向き」「不向き」は遺伝子だけで決まるものではない。

    ACTN3という遺伝子をこ存じでしょうか?αアクチニン3タンパク質の略で、筋肉の構造に関わる…
  5. 2015-1-10

    3つの動きが生み出す可能性

    今日は、重力や引力コリオリ力などの物理的法則を適応させ身体を整える、三軸修正法について書いていこうと…
ページ上部へ戻る