仙腸関節の機能解剖

仙腸関節は、下肢から脊柱へ力を伝達する働きをしています。
これは、仙骨の外側面にあるL字状の関節面と寛骨の腸骨部分にある同様の面の間にできる滑膜性の関節です。

この関節面は不規則な輪郭をもって咬み合い、骨同士が動くことを防いでいます。

この関節は、しばしば加齢にともなって線維化して、場合によっては完全に骨化することもあります。

また左右の仙腸関節は以下の3つの靭帯によって安定化されている。

①前仙腸靭帯・・・関節包の線維膜が肥厚したもので、関節の前下方へ走っています。
②骨間仙腸靭帯・・・3つの靭帯のうち、最大かつ最強の靭帯で、関節のすぐ後上方にあり、腸骨と仙骨の隣接する広くて粗な領域に付着し、2つの間を埋めています。
③後仙腸靭帯・・・骨間仙腸靭帯を覆うように走行しています。

仙腸関節はわずかな可動性をもちますが、その僅かに動くというのが非常に重要になります。

仙腸関節が動かなくなる、例えば強直性脊椎炎というのは仙腸関節がかたまってしまいますが、逆に仙腸関節が広がるのが分娩時になります。

赤ちゃんが出てきたあと、産後に無理に動いてしまうと腰痛など身体的不調をきたすことがあります。
中高年の腰痛でX線写真を撮ると、 仙腸関節の骨が硬化しているケースもあり、これはその時の仙腸関節のストレスのあとを物語っているとも考えられます。

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