膝蓋大腿関節の機能的安定性

patellofemoral pain syndrome(PFPS):膝蓋大腿関節疼痛症候群は膝に明らかな病変がないにもかかわらず、膝前方または膝蓋骨後面の痛みを訴える疾患のことをいいます。

この一般的によく見られる症状であり、スポーツ人口の7~15%の方にみられるという報告もある症状です。

膝蓋骨は膝の屈伸の間、ずっと大腿骨の膝蓋骨溝と接しています。
よく”おさら”と称されるこの膝蓋骨は、膝蓋腱内に存在する種子骨のことをいいます。

その後面は大腿骨と関節を構成するわけですが、5つの関節面、通称facetを有しています。
そのfacetですが、上、下、内側、外側、そして垂直関節面の5つです。

膝蓋骨の関節面の形状は個人差があるとされていて、膝蓋骨のトラッキングに影響があるという研究報告もあります。

正常な膝では大腿骨の膝蓋溝のうち、外側が内側よりも前方に突出している構造をしているため、膝蓋骨は自然とやや外側寄りのトラッキングをするような力が加わっています。
そのため、膝蓋大腿関節が安定するには、大腿骨膝蓋溝に膝蓋骨が捉えられ(膝が20~30°の角度にあるとき)、骨性の要素が大きく働くときであると考えられています。

これ以上の伸展位では、膝蓋骨に対する骨性の支持がないため、内側および外側の支帯と関節包が受動的な支持作用を担い、膝蓋骨が安定するとされています。

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