骨の構造調整とメカノスタット

骨が機械的負荷にどのように反応するかについては、現在でも十分に解明されていないのが現状です。
ですが、これまでの研究により、これらの反応が「メカノスタット」によりコントロールされていることが示唆されています。

メカノスタットとは、骨の構造を調節することにより、骨のひずみを至適レベルに維持する働きのことをさします。

骨に機械的負荷が加わることにより生じる骨のひずみは、細胞の信号に変換されると考えられています。

実は骨細胞は、ひずみの感知と信号の伝達を行う細胞であると考えられています。
そして、細胞の信号は局所におけるひずみのの至適レベルと比較されるといわれています。
つまり、この信号がひずみの至適レベル域内であれば、順応は起こらず、モデリングあるいはリモデリングが続くことになりますが、ひずみが至適域を超えるか逆に下回る場合には、オーバーユースあるいは廃用といった具合に状態が感知され、ついで認知されることになります。

その結果として、認知されたひずみは、骨のひずみを至適レベル内に戻すように再調整するため、正味の骨の増加あるいは減少を伴う適切な反応がおこるものであると考えられています。

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