前頭前野とは

大脳皮質の前頭葉の前方を広く占有している連合野を前頭前野といいます。

前頭前野は動物間では特にヒトで発達しています。

前頭前野を必要とする脳の機能は多く、多面的な領域ですが、そのなかでも行動の統合的な制御という働きは、多くの高次機能のなかでも中心的な位置を占めています。

前頭前野のなかでも、その外側の領域は、特に行動の制御系としての働きが重視されています。

前頭前野は脳のきわめて広範な部位から情報を集める位置にあります。

最も顕著なのは、大脳皮質連合野から集まる入力です。

大脳皮質には視覚・聴覚・体性感覚情報を統合する領域として、多くの連合野が、頭頂葉・側頭葉・後頭葉前方に存在しています。

情報は、それらの連合野から皮質間連合線維により、前頭前野に運ばれます。

さらに、大脳の内側面の連合野や、側頭葉の内側で海馬や扁桃核で処理された情報を集める連合野も前頭前野に情報を送ります。

他にも、視床からの情報やも視床の背内側核を中心とした部位から豊富に入力されます。

したがって、個体の周囲を取り巻く外界の状況がどのようなものかをまとめた情報はもとより、自分自身の状態や、自己の情動、欲求、さらには脳全体の覚醒水準に至るまでの情報が、前頭前野に送られてくるのです。

集約された膨大な情報を前頭前野がまとめ、そのなかから必要な情報を選択して、さらにそれを目的に合わせて処理するという一連の働きを担っています。

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