成長ホルモンについて・・・

ホルモンとは、主として内分泌器官で合成・貯蔵・分泌され血流に乗って体内を循環し、微量で身体の機能を調節・維持する物質です。

内分泌器官には、視床下部、下垂体、甲状腺、副甲状腺、心臓、肝臓、福腎、腎臓、膵臓、また男性でいう精巣、女性でいう卵巣があります。

そして、内分泌器官以外でも、ある種の神経細胞(視床下部の神経細胞など)は、神経終末から血中にホルモン様物質を分泌します。

最近では、心臓や脂肪組織など、いままで内分泌器官とされていなかった多くの器官が内分泌機能を併せもつことがわかってきました。

ホルモンが作用する器官を標的器官と呼びます。

ホルモンは通常、複数の標的器官をもち、それぞれの標的器官は同一のホルモンに対してそれぞれ異なった反応を示すします。

主要なホルモンにはいくつかありますが、今回は成長ホルモンについて考えたいと思います。

成長ホルモンとは、間脳視床下部の下垂体から分泌されるペプチドホルモンで、その血中濃度は日内できわめて大きく変動します。

筋や骨の成長をうながすだけでなく、体脂肪を減らす、免疫機能を高めるなど、健康の維持増進面でも重要なホルモンです。

その分泌は、間脳の視床下部による調節を受けていて、ここから神経内分泌されるGHRH(成長ホルモン遊離因子)によって活性化され、ソマトスタチンによって制御されます。

視床下部は、上位の運動中枢が強く興奮した場合、および骨格筋内にある感覚神経が乳酸などの代謝産物を受容した場合に興奮し、GHRHなどのホルモン遊離因子を下垂体に向けて分泌します。

したがって、成長ホルモンの分泌を活性化するためのプロトコルには、次の条件が必要となります。

①大筋群の種目を用いる②乳酸などの代謝産物の生成と蓄積を促すため、中~高重量(75~85% 1RM)で大容量のトレーニングを行い、同時にセット間休息時間を極力短縮します(30~60秒)。

また、肝臓から分泌されるインスリン様成長因子(IGF-I)については、その分泌が成長ホルモンによって刺激されるため、成長ホルモンの場合と同傾向の変化を示します。

安静時または1日あたりの成長ホルモン分泌量が、トレーニングによって長期的な変化を示すかどうかは未だはっきりしていません。

ただ、トレーニング直後に炭水化物とタンパク質を複合したサプリメントや食事を摂取するように習慣づけると、安静時の濃度とトレーニング後の濃度上昇の程度がともに高まるという報告もあります。

 

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