足底筋膜炎のメカニズム

足底筋膜(plantar fascia)は足底筋群を覆う筋膜のことですが、その中央部は強靭な線維で構成されていて、足底腱膜(plantar aponeurosis)と呼ばれます。
足底腱膜炎は、主にこの腱膜部分の障害です。

足底筋膜は踵骨隆起の内側突起から起こり、MTP関節を越えて各足趾の基節骨底面に停止しており、足アーチの保持に大変重要な役割を果たしています。

また、MTP関節の背屈により足底筋膜の緊張が高まり、縦アーチが増加し・安定するウィンドラス現象がみられます。

このような機能解剖上の特徴から、足底筋膜は踵部接地の際の衝撃吸収を担い、立脚相での足部の安定化に大きく寄与していることがわかります。

そのため、ランニング・ジャンプなどの動作の繰り返しにより、足底筋膜の踵骨付着部に牽引力と荷重による圧迫力が積み重なっていきます。

これらのストレスが過剰になると、ストレスがかかった部分に変性が起こり、症状が発現します。

足底筋膜炎はスポーツに起因することよりも、ジョギング愛好者や陸上の長距離ランナーに起こることが圧倒的であるという報告があります。
一方で、中高年者では長時間の歩行や立ち仕事による足底筋膜への過負荷が原因となって発症することもあり、必ずしもスポーツとは関係なく発症することもあります。

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