足底筋膜炎のメカニズム

足底筋膜(plantar fascia)は足底筋群を覆う筋膜のことですが、その中央部は強靭な線維で構成されていて、足底腱膜(plantar aponeurosis)と呼ばれます。
足底腱膜炎は、主にこの腱膜部分の障害です。

足底筋膜は踵骨隆起の内側突起から起こり、MTP関節を越えて各足趾の基節骨底面に停止しており、足アーチの保持に大変重要な役割を果たしています。

また、MTP関節の背屈により足底筋膜の緊張が高まり、縦アーチが増加し・安定するウィンドラス現象がみられます。

このような機能解剖上の特徴から、足底筋膜は踵部接地の際の衝撃吸収を担い、立脚相での足部の安定化に大きく寄与していることがわかります。

そのため、ランニング・ジャンプなどの動作の繰り返しにより、足底筋膜の踵骨付着部に牽引力と荷重による圧迫力が積み重なっていきます。

これらのストレスが過剰になると、ストレスがかかった部分に変性が起こり、症状が発現します。

足底筋膜炎はスポーツに起因することよりも、ジョギング愛好者や陸上の長距離ランナーに起こることが圧倒的であるという報告があります。
一方で、中高年者では長時間の歩行や立ち仕事による足底筋膜への過負荷が原因となって発症することもあり、必ずしもスポーツとは関係なく発症することもあります。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ピックアップ記事

  1. 2017-9-22

    リュックサックによる腰椎への圧縮軽減

    リュックサックはバッグとしての優れた役割もさることながら、腰椎への負荷軽減ギアとしても効果を発揮しま…
  2. 2017-9-5

    筋線維の形態的特徴について

    筋の形態は、張力発生能力、可動域、短縮速度に著しい影響を及ぼします。機能に影響を及ぼす形態的…
  3. 2017-8-11

    アフォーダンスとカノニカルニューロン

    随意的な動作は、中枢で生じた運動の意図が顕在化したものであり、「目的」はそれを達成するための筋道を決…
  4. 2017-7-19

    筋の拮抗的・共同的中和

    運動を円滑に遂行するために骨格筋はそれぞれ主動作筋、共同筋、拮抗筋と役割を持ちます。一般には…
  5. 2017-7-18

    クレンチング(食いしばり)と運動の関係

    クレンチングとは、無意識的に上下の歯を強く噛みしめる動作をいいます。習慣化されたものはブラキ…

FACEBOOKもチェック!

注目TOPIC

  1. 2017-2-24

    スポーツで重要な筋肉の立ち上がり

    陸上競技の短距離選手が100mを走るとき、選手の足の裏が地面についている時間はとても短いです。…
  2. 2016-5-23

    距骨下関節の適合と不適合

    距骨下関節には関節の適合肢位が1つだけ存在します。それは中間位で、このとき足部は距骨に対し真…
  3. 2016-1-8

    筋の粘弾性性質と収縮活動

    筋緊張(トーン【tone】)、もしくは筋張力(テンション【tension】)は生理学的に2つの因子に…
  4. 2016-9-4

    胸椎のアライメント

    上半身の動きで重要となる『胸椎のアライメント』。非対称的な日常動作など何らかの原因で、胸…
  5. 2014-12-8

    老化を左右するテロメア

    昔から、老化の予防には運動といいます。実際に、習慣的に運動している方は、日常生活動作や身…
ページ上部へ戻る