関節包内運動は、関節内で関節面に生じる運動を表します。

関節面の形状は平面から曲面まで多岐に渡ります。

しかし、大多数の関節面は一方が凸、もう一方はわずかに凹の曲面になります。

関節の凹凸の関係は適合性を良くし、力が加わる面積を広げ、骨間の動きを誘導します。

関節面間の基本的運動は、「滑り」「転がり」「軸回旋」になります。

ある骨が空間内で回転する1つの方法は、ほかの骨が関節面上で転がることで成り立ちます。

この動きは肩関節における凸面の凹面上の動きによって示されます。

収縮する棘上筋によって、凸の上腕骨頭がわずかに凹の肩甲骨関節窩面上を転がります。

本質的に、転がる方向は外転する上腕骨の骨運動方向と同じ方向と同じです。

一般的に、転がる凸面は同時に転がりと反対向きの滑りを伴います。

上腕骨頭の下向きの滑りは、上腕骨頭が転がって上方に移動しうるのを防ぎます。

同時に生じる滑りと転がりは、外転する上腕骨の角運動の変化を最大とし、2つの関節面間での並進の総和を最小とします。

この機序は凹面から凸面のほうが大きい関節にとってとくに重要になります。

骨の回転のもう一つの主要な方法は、ほかの骨の関節面に対して軸回旋することです。

これは、前腕の回内時に、橈骨が上腕骨小頭上を回旋する運動として生じます。

ほかの例は、肩外転90°での内外旋と股関節の屈曲・伸展です。

長管骨の長軸が相対する関節面と直角に交差するとき、軸回旋は関節の回転にとって主要な機序になります。

いくつかの関節では、滑りと転がり、軸回旋が組み合わさります。

この組み合わせの典型例は、膝の屈曲・伸展になります。

大腿骨が脛骨上にある膝伸展時、固定された脛骨に相対して大腿骨は滑りと転がりを行いながら、大腿骨は内方にわずかに回旋します。

この関節包内運動は、固定された大腿骨に相対して脛骨が伸展する場合でも示されます。

膝において軸回旋は、屈曲と伸展時に自動的に生じ、伸展時の主要な動きと力学的に関連しています。

この強制的な軸回旋は膝関節の形状に基いています。

この連合した回旋は完全伸展時の安全な膝ロックを助けます。

 

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