コアスタビリティトレーニングとは

多くの選手がコアスタビリティトレーニングと呼ばれる腹横筋の活性化を強調したトレーニングを行っていると思います。
この方法で大切なのは、不良な運動制御パターンが持続しないように、正しく腹横筋のみを単独で活性化させること、そしてその上で他の筋群への力発揮を連動させることだと考えられています。

多くの場合、腹横筋単独の活性化は難しく、外腹斜筋の過活動を示すことが多く、このパターンが表出している場合、なかなか腹横筋の単独活性へと変化させるのは難しくトレーニングが必要になると考えられています。
実際にトレーニングを行ってもコアが十分に安定化せずに、大変難しいエクササイズを行っているケースも多いのが現状です。

コアスタビリティトレーニングは、腹横筋と腰部多裂筋の活性化の詳細な評価、そして、非荷重下での腰椎骨盤部の運動制御、さらに立位、歩行時、走行時、跳躍時とスポーツ特異的な活動時のような機能的姿勢での運動制御の詳細な評価から開始するのが望ましいとされています。

運動制御が不良の場合、それはこれらの活動を行う際に過剰な腰椎骨盤部の動きとして観察されることとなります。
不安定性と不良な運動制御が選手の腰痛やその他障害の寄因因子であると思われた場合は、まず仰臥位、四肢をついてのひざまずき、座位、立位、片足立ち、そして歩行や様々な競技特異的姿勢において、腹横筋と腰部多裂筋とを個別に正しくアクティベ-トすることを再教育する必要があると考えられています。

コアスタビリティトレーニングにおける重要なポイントは、腹横筋単独の収縮を達成しようとした際の外腹斜筋の過活動であり、外腹斜筋は腹横筋を活性化しようとするとそれに応じて自律的に収縮する傾向が強いと言われています。

まずは腹横筋単独の収縮を目標として、それができるようになったならば、徐々に姿勢を静的なものから動的なものへと変化させた状態で、より動的な運動制御へとトレーニングを移行していくのが望ましいとされています。

一般的な腹横筋と腰部多裂筋の活性化運動が出来上がると、今度は反復性の腹部、体幹回旋運動や屈曲・伸展、側屈運動を含めた動的トレーニングへとそのレベルを変化させて、より複雑な動きの中でのコアスタビリティの獲得を目指してくことができるようになります。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ピックアップ記事

  1. 2017-9-22

    リュックサックによる腰椎への圧縮軽減

    リュックサックはバッグとしての優れた役割もさることながら、腰椎への負荷軽減ギアとしても効果を発揮しま…
  2. 2017-9-5

    筋線維の形態的特徴について

    筋の形態は、張力発生能力、可動域、短縮速度に著しい影響を及ぼします。機能に影響を及ぼす形態的…
  3. 2017-8-11

    アフォーダンスとカノニカルニューロン

    随意的な動作は、中枢で生じた運動の意図が顕在化したものであり、「目的」はそれを達成するための筋道を決…
  4. 2017-7-19

    筋の拮抗的・共同的中和

    運動を円滑に遂行するために骨格筋はそれぞれ主動作筋、共同筋、拮抗筋と役割を持ちます。一般には…
  5. 2017-7-18

    クレンチング(食いしばり)と運動の関係

    クレンチングとは、無意識的に上下の歯を強く噛みしめる動作をいいます。習慣化されたものはブラキ…

FACEBOOKもチェック!

注目TOPIC

  1. 2014-11-28

    エネルギー不足時の糖代謝

    エネルギー不足時には、肝臓でグリコーゲンを分解したり、筋肉から放出されるアミノ酸から糖新生をして、グ…
  2. 2014-10-1

    プロバイオティクスによる健康法

    昨晩、ヨーグルトを食べていると、何気なくみた容器に「プロバイオティクス」という言葉をみつけました。…
  3. 2015-12-18

    夢の中での出来事

    成人の場合、レム睡眠は総睡眠時間のうち約25%を占めます。実は毎晩約2時間も鮮明な夢をみてい…
  4. 2016-12-11

    筋力の増加でスピードを上げる

    筋力を上げてスピードがあがるのかを考えたときに、筋力があがると体重が増えるため遅くなるイメージをもた…
  5. 2015-9-27

    運動後の筋疲労回復としての軽運動

    運動に疲労はつきものです。運動後に疲労を残さないために、さまざまな手段が考えられ、取り入れら…
ページ上部へ戻る