筋・骨格系の加齢変化

骨格筋と骨とは、共に身体の諸器官を保護し、体型や姿勢の安定性を保ち、そして協働して運動のために働いています。

骨は、一見不活発な組織のように見えます。

しかし、カルシウムを始めとする無機塩類の貯蔵庫でもあり、身体のカルシウムの必要性に応じて、骨の無機塩類と血中のカルシウムとは常に交換され続けています。

このように生体の骨は、たえず再構築されています。

骨は運動によって強化されますが、年齢を問わず運動をしないでいると萎縮し、カルシウムを失って減少し、骨強度が低下します。

また骨は、その内部にある骨髄で、赤血球や白血球の生産を行っています。

骨量の減少は、加齢に伴った変化として避けられないものではありますが、その減少の程度や速度には個人差があります。

女性はもともと男性より骨量が少ない上に閉経後5〜10年の間に最も急速な骨量減少が生じます。

高齢期の骨量を決定するものは、20〜30歳代の中頃までにかけて蓄積される最大骨量であることから、特に高齢女性における骨粗鬆症の予防では、最大骨量を増加させておくことが大切です。

骨格筋は使うことによって強化されます。

逆に骨格筋は、使わないでいると年齢を問わず萎縮し、筋の太さも収縮力も低下します。

加齢により筋肉量の減少と筋力の低下が起きますが、これが加齢に伴う生理的変化か病気によるものなのか、使わないでいることによる萎縮なのか区別は困難です。

しかし年齢を問わず、運動によって筋肉の萎縮を遅らせることができます。

加齢による筋肉の減少は、基礎代謝量の減少をもたらします。

安静時における筋緊張の維持が基礎代謝量の主要な要素であり、高齢者におけるその低下は基礎代謝量の減少の主要な役割をしています。

高齢になるほど、基礎代謝量は徐々に10%ないし20%低下します。

基礎代謝は成人期の比較的早い時期から低下し始めるため、体重増加を防ぐためには年齢に応じてエネルギー摂取量を制限しなければなりません。

筋肉の減少は、相対的な体脂肪率の上昇を意味するため、加齢による筋肉の減少に伴い体脂肪率はむしろ上昇します。

65歳くらいまでは、体重と脂肪量は共に増加しますが、70歳以降は逆に体重と除脂肪量は減少します。

高齢者ではタンパク質エネルギー栄養障害の有病率が増加するため注意が必要になります。

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