食塩と高血圧

食塩の過剰摂取は、ナトリウムの体内貯蔵から循環血漿量が増加し、心拍出量が増加することや、交感神経の緊張状態を介して細動脈に収縮を起こし、高血圧を発症させると考えられています。

さまざまな研究の結果、血糖値を上昇させない食塩摂取量の平均値は3〜5g/日とまでと考えられ、欧米諸国では3〜5g/日を集団の目標値としています。

また多くの減塩介入試験などを参考に、米国高血圧合同委員会、WHO国際高血圧学会では、高血圧の予防と治療のための指針として食塩摂取量6g/日以下を勧告しています。

以下のようなことから、欧米諸国は、個人に対して食塩摂取量6g/日以下を推奨し、その結果、集団での平均値が約4g/日となるように努めているようです。

しかし、日本人にこの数値を適用するのは非現実的と考えられます。

日本の伝統的な食事形態は米食中心であり、味付けの中心は塩味にあります。

いわば日本の食文化です。

そこで、高血圧の予防のためには、できるだけ減塩に努めるべきですが、当面は個人レベルで成人の食塩摂取量10g/日未満にすることが望ましいとされています。

また、高濃度食塩による高浸透圧は、硬い食品による機械的な刺激とともに胃粘膜を破壊し、胃液による粘膜細胞の障害を促して発がん物質の働きを増強してがん化を促進するということも考えられています。

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