大脳と随意運動

連合野には前頭連合野、頭頂連合野、側頭連合野があります。

視覚、体性感覚、前庭・迷路感覚からの情報は、それぞれの一次感覚野から頭頂連合野に集まり、知覚として認識されます。

頭頂連合野には身体図式があり、前頭野の活動も加わり運動のイメージが形成されます。

視覚の認知経路には、後頭葉から側頭葉にいたる腹側経路と、後頭葉から頭頂葉にいたる背側経路があります。

腹側経路では物体の形や色などが認識され、背側経路では物体の空間における位置や動きが認識されます。

頭頂葉が損傷を受けると、失認や失行などが現れます。

頭頂連合野は実行すべき行動を決定し、計画的に遂行する機能を持ちます。

前頭連合野は自己を統制し、創造的な活動を遂行する脳部位であり、ヒトにおいて最も発達しています。

前頭連合野が損傷を受けると遂行機能障害、人格障害、注意障害などが現れます。

運動関連領野には、補足運動野、運動前野、一次運動野、帯状皮質運動野などが含まれます。

運動関連領野は前頭連合野で決定された行動に適した運動指令を計画・プログラムする機能を担っています。

補足運動野は動作の自発的な開始、運動リズムの構成、両側動作の形成などを行っているとされます。

運動前野は感覚情報による動作の誘導、感覚情報と動作の連合、抽象的な動作から具体的な動作への変換、予測的姿勢制御などを行っているとされています。

また、他者の動作を観察する時に活動するミラーニューロンも運動前野に存在します。

一次運動野は大脳からの最終的な運動指令が発せられる部位で、筋出力の制御、運動方向の制御、特定の運動に必要な複数の筋活動の制御などを行っています。

一次運動野の損傷では反対側の四肢に中枢性の運動麻痺が生じます。

大脳基底核は大脳の皮質下に存在する神経核群であり、機能的な関連性をもつ被殻、尾状核、淡蒼球、視床下核、黒質から構成されます。

淡蒼球は内節と外節に、黒質は網様部と緻密部に分けられます。

被殻と尾状核は大脳基底核の入力部位、淡蒼球内節と黒質網様部は大脳基底核の出力部位になっています。

大脳基底核は大脳皮質全体、中脳歩行誘発部、脚橋被蓋核と連絡をもち、随意運動の発現と調節、歩行の開始やリズムの形成、筋緊張の調節などを行っています。

大脳基底核を侵す代表的な疾患としてパーキンソン病があり、静止時振戦、固縮、無動、姿勢反射障害といった特有の症状を呈します。

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