運動療法から考える骨格筋

運動療法とは運動を行うことで身体の機能の回復や、症状の改善を目指す療法です。

主な目的は疾病や障害、身体的不適応の結果生じた機能障害・活動制限の改善や生じることが予想される機能障害・活動制限の予防にあります。

身体的不適応には、身体活動量の低下による廃用症候群や身体へのストレスの蓄積による過用症候群、不適切な姿勢や運動の方法などによる誤用症候群があります。

これらは単独で起こるだけではなく、それぞれが互いに影響しあっています。

このように機能障害や活動制限は疾病や障害による一次的なものに加えて、こういった身体的不適応の二次的なものが密接に関わっています。

例えば、変形性膝関節症では、不適切な歩行様式が膝関節の変形や疼痛を助長(誤用症候群)し、そのことが大腿筋膜張筋やハムストリングなどの過緊張を引き起こし(過用症候群)、反対に大殿筋や中殿筋などが萎縮していきます。(廃用症候群)

骨格筋は適応性の高い組織で、筋の活動状況に応じて肥大や萎縮、筋線維のタイプ変化、筋長の変化などが生じます。

そのため、適度なストレスであれば、筋肥大を促進できる一方で、身体的不適応による影響も受けやすくなっています。

また、筋活動は随意的にコントロールすることができ、適切な筋活動を行うことで筋自体の機能を向上させるだけではなく、姿勢・アライメント・動作の改善、血液循環促進などが期待できます。

そのことが動作能力の向上、疼痛の軽減、呼吸循環機能の改善などにつながります。

運動療法は身体に適度なストレスを与えることにより、身体全体の機能改善を図るという側面をもっており、随意的なコントロールが可能で、適応性の高い骨格筋は、最も重要な介入対象だといえます。

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