体性感覚と内臓感覚

体性感覚とは、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、平衡覚など、特殊化した受容器によって感知される特殊感覚、内臓にある受容器によって感知される内臓感覚以外の感覚のことです。

体性感覚は、皮膚感覚と深部感覚に分けられ、深部感覚は筋、腱、骨膜、関節包、靭帯などの受容器が刺激されて生じる感覚のことです。

皮膚や粘膜には痛覚、触圧覚、冷覚、温覚の受容器が点在しています。

各感覚点の分布密度は皮膚の部位によって異なりますが、おおまかに痛点100~200/c㎡、触圧点25/c㎡、冷点6~25/c㎡、温点〜3/c㎡です。

温痛覚と冷覚は自由神経終末によって感知されますが、触圧覚については特殊な感覚受容器が発達しています。

メルケル触盤とルフィニ小体は順応が遅く、皮膚に対する圧迫の大きさの検知器として働きます。

マイスネル小体と毛包受容器は順応が中等度に速いため、皮膚変位の速さの検知器として働きます。

パチニ小体は順応が極めて速く、皮膚変位の加速度、つまり振動の検知器として働いています。

関節の位置や曲がり具合、骨格筋の収縮状態、運動感覚などのことを深部感覚といい、深部感覚は筋紡錘やゴルジ腱器官によって感知されています。

筋や腱、関節、骨膜などに起因する痛みを深部痛といいます。

鋭くうずくような漠然とした痛みであり、局在ははっきりしません。

例えば筋肉痛は激しい運動によって筋線維に細かい断裂を生じ、炎症が起こり、セロトニンやブラジキニン、ヒスタミンなどが遊離されることによって痛みを生じます。

内部環境の変化により、その変化を是正するような方向に行動を変化させるための感覚を臓器感覚といいます。

たとえばのどの渇きは、身体内水分量が減少し、血漿の浸透圧が上昇することによって生じ、飲水行動に駆り立てます。

同様に、空腹感、満腹感、尿意、便意などがあり、性欲もそれに近い感覚です。

胸腹部の内臓に起因する痛みを内臓痛といいます。

腸管など中空臓器の壁が伸展されたり、壁の平滑筋が激しく収縮することによって自由神経終末が刺激されて痛みを生じます。

内臓痛は深部痛と同様に局在ははっきりしません。

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